ビットコイン相場と金融マーケット
13日の暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は、前日比-3.29%の366万円(33,120ドル)と下落した。
35,000ドルの上値抵抗線を抜けきれず、反落後は2,000ドル下落して8日以降の上昇分をほぼ帳消しにした。下落トレンドにある中、主要水平線のほか、50日移動平均線や上雲抵抗帯も上値を重くしている。
8月以降を目処に分厚い雲を迂回できるルート(①)は視野に入るところであるが、大規模金融緩和、及び新型コロナウイルスの感染状況を含め、米国株式市場など金融市場全体の不確実性が高まっている上、悪材料一つで直近安値を更新してもおかしくない位置にあるため、資金の抜け方も早い。
前日比では、ビットコインが-3.29%となったほか、イーサリアムが前日比-5.71%、ユニスワップが前日比-7.7%となった。
昨年以来の強気相場を牽引してきたイーサリアムが対ビットコインで弱い点は、アルトコインやDeFi市場への資金の戻りが鈍いことを示している。6月27日以降上昇に転じていたETH/BTCは、7月8日をピークに再び下落へと転じた。
FTXのDeFi先物指数は高値を切り下げており、このまま下落するようだとアルト市場の趨勢にも波及しかねない。
軟調な相場が続く中、ビットコインの市場占有率を示すドミナンスは回復傾向にある。下落相場では、アルトコインの下落率がビットコインの下落率を上回ることから、ビットコインの方が”相対的に強い”と言える現状にある。
BTCドミナンスの年初来最高値は、1月3日に付けた73.6%。その後の仮想通貨高騰、及びアルトシーズンの再来に伴い、5月19日には39.8%を記録。7月13日現在は、46%台まで回復した。
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マイナー情勢
中国当局による規制の影響でビットコインのハッシュレート(採掘速度)は、過去最高値から55%下落。歴史的な難易度調整を経て、29%回復した。
マイナーの収益も1BTC=1万ドル台後半で推移していた昨年11月水準まで低下していたが、調整後の収益は3,000万ドルを超えるなど回復基調にある。
市場心理改善のためにも、まずは大手マイナーの海外移転・再稼働が進み、ハッシュレート続伸を確認したいところだろう。