世界初、スロベニア政府がお土産NFT発行へ ドバイ万博で配布
スロベニア政府がNFTを発行
スロベニア経済開発・技術省のSimon Zajc大臣は21日、来月1日より開幕するドバイ万博でスロベニア政府が独自のNFT(非代替性トークン)を配布することを発表した。世界でも先進的な事例となる。
先週21日から24日にかけて開催されたEuropean Blockchain Week 2021で明らかにした。
スロベニアは世界で初めてデジタルお土産としてNFTをローンチする。
NFTとは
「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。
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ドバイ万博で来場者に配布
Zajc大臣は、次のように述べた。
このNFTトークンは、ドバイ万博でスロベニアのパビリオンを訪れる人々に、お土産として手渡される。
アラブ首長国連邦(UAE)の大都市ドバイでは、10月1日より万博が開催される。スロベニア館の来場者へのプレゼントとしてNFTを配布する。
このプロジェクトは経済開発・技術省、起業などを支援する公的機関SPIRIT、イノベーションを促進する官民イニシアティブであるリュブリャナ・テクノロジー・パークの協力により実現した。
NFTを発行するプラットフォーム「IFeelNFT」はスロベニアのブロックチェーン企業Tolar HashNETのブロックチェーン技術を利用。HashNETのブロックチェーンは高速性を特徴としており、同社によると、1秒間に20万件以上のトランザクションを処理できるよう設計されている。
スロベニア館の来場者は、QRコードを読み取るか、IFeelNFTにアクセスして認証番号を入れることでNFTを入手することができる。
スロベニアの独自NFTは、デジタル形式の3D展示や、スロベニアの人気な観光スポットであるブレッド湖やポストイナ鍾乳洞などを舞台とした360度パノラマの高精細写真を集めたものになる。Zajc大臣は万博の展示について次のように説明した。
ドバイ万博において、スロベニアは、革新的でデジタル化が進んだ国として紹介されることになる。スロベニア館は、植物を植えた概観や、新しいビジネスの機会、そしてNFTによって魅力的なパビリオンになる。
大臣は「スロベニアのブロックチェーン技術によって、来場者全員が自分のデジタルウォレットを作ることを可能にしており、訪問者にとってもデジタル技術に触れるよい機会になる」と続けた。
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