はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

荒れ模様のビットコイン、来週控える要人の声明にも注目を 仮想通貨・週次市況(bitbank寄稿)

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週(18日〜24日)の仮想通貨相場

下落基調にあったビットコイン市場は今週、FOMCの無風通過と世界同時株安を引き起こした中国恒大グループの懸念後退を受け、43,000ドル程度にまで反発した。


目次
  1. 各市場の騰落率
  2. bitbank寄稿

各指標の騰落率一覧

24日の終値時点の週間騰落率は、以下のようになった。

週間騰落率(CoinPost作成)

月初来騰落率

月間騰落率(CoinPost作成)

年初来騰落率

年間騰落率(CoinPost作成)

(今週の騰落率は、先週の終値、今週の終値を用いて計算。月初来、年初来についても前の月、年の終値で計算)

(仮想通貨の価格は取引所コインベースを参照、各銘柄の価格はTradingviewを参照)

18日〜24日のBTCチャート

Tradingview

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

18日〜24日レポート:

今週のビットコイン(BTC)は、週明け20日から21日にかけての急落から戻りを試す展開。24日正午時点では、490万円台序盤での推移となっている。

中国恒大のデフォルト懸念から、今週のBTC相場は週明けより下値を模索する展開を繰り広げ、20日の欧州〜米市場で500万円と480万円を割り込むと、翌21日、3連休明けの日経平均株価の急落を切っ掛けに、一時440万円まで安値を広げた。

その後は自律反発の様相で480万円付近まで値を戻すも、米株の下落や、ゲンスラー米証券取引委員会(SEC)委員長の「カジノチップ発言」で再び上値を重くし、瞬間的に440万円をも割り込んだ。

一方、週央からの相場は一変して戻りを試す展開。22日には、中国恒大が国内債券保有者と利払いについて協議を行ったとの報道を切っ掛けに、週明け急速に萎縮した市場のリスク選好度が改善しBTCは反発。政策の方針転換が警戒された米連邦公開市場委員会(FOMC)も無事に通過し底堅く推移すると、23日にはリスクオンのドル安が相場の支えとなり480万円を回復。この日は米株の上昇とTwitterのBTCライトニング送金統合(iOS限定)も好感され、500万円に肉薄した。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】出所:bitbank.ccより作成

先週指摘の通り、週明けは中国恒大のデフォルト懸念から波乱の展開を繰り広げたBTCだったが、人民元建て債の利払い実施方針が報道されたことや、金融当局からドル建て債についてもデフォルトを回避するよう指示があったと報じられ、危機回避の動きが一気に巻き戻った印象だ。

加えて、インフレ高進懸念から金融の引き締めが急がれるかと懸念されたFOMCも、結局は政策据え置きが決まり、資産購入プログラムの段階的縮小(テーパリング)開始は11月まで持ち越しとなった格好だ。22年末時点の政策金利の予想中央値も引き上げとなったが、然程市場にとってサプライズではなかった。

チャート上では、BTCは一時、5月〜7月にかけての安値圏レンジの上限、43,000ドルを割り込んだが、22日に同水準を終値で回復しており、一旦は窮地を脱したと指摘される。

相場は、足元、下降チャネルを形成しており、目先ではチャネル上限絡みでの値動きが注目される(第2図)。FOMCを無事に通過し、中国恒大懸念も後退したことで、リスク選好度が向上した状態がある程度は維持されるかと思われるが、来週は英・米・欧の中銀総裁発言が相次いで予定されており、外為市場主導のボラティリティに注意を要する。

相場がチャネル上限のブレイクアウトに成功すれば、ダウ理論でいう下降トレンドの終焉を示唆し、テクニカル的なセンチメントの好転も見込まれる。

【第2図:BTC対円チャート(日足)】出所:bitbank.ccより作成

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:来週最大の目玉イベントはFOMC、中国情勢含め波乱の1週間となる可能性も

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/05 日曜日
11:30
ビットコイン1700万円台後半に回復、米政府機関閉鎖で逃避資金流入|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン円相場は1775万円周辺まで反発。米政府機関閉鎖による逃避資金流入と利下げ期待の復活が支援材料に。ドル建て12万ドル回復で史上最高値更新の可能性を解説。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|自称「IQ276」投資家のBTCへの全財産転換に高い関心
今週は、自称IQ276の投資家によるビットコインへの全財産転換、米政府閉鎖による仮想通貨ETF承認手続き停滞、バイナンスによるビッグトレンド分析に関する記事が最も関心を集めた。
10/04 土曜日
13:30
仮想通貨強気相場を加速か? トランプ米大統領が最大2000ドルの給付金を検討
米国のトランプ大統領が関税収入を基に最大2,000ドルの国民給付金を検討している。コロナ禍では給付金がビットコイン上昇を後押ししており仮想通貨市場への影響が注目される。
11:40
ビットコインマイニング大手MARA、BTC保有量が1兆円に迫る
Maraが発表した9月の生産実績によると、218ブロックを獲得し前月比5%増を記録した。ビットコイン保有量は52,850BTCに達し、上場企業の中でストラテジーに次ぐ第2位の保有額。
11:05
ウォルマート傘下のワンペイ、仮想通貨取引機能を年内追加へ
ウォルマートが過半数を所有するフィンテック企業ワンペイが年内にモバイルアプリで仮想通貨取引とカストディサービスを開始すると報じられた。
10:15
ビットコイン現物ETFへの週間流入が3300億円到達、「アップトーバー」の兆しか
米国の仮想通貨ビットコイン現物ETFへの週間流入額が3,300億円に到達した。過去データから10月の上昇傾向「アップトーバー」が注目されている。
09:50
テザーなど、金トークントレジャリー設立で2億ドル調達へ=報道
テザーとアンタルファがトークン化ゴールドを蓄積するトレジャリー会社設立のため2億ドル以上の資金調達を協議中とブルームバーグが報じた。
08:30
ビットコイン円建て史上最高値更新、米政府閉鎖で逃避資金が集中|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは4日、円建てで史上最高値を記録。米政府の閉鎖によって「無国籍資産」としてのビットコインの存在感が強まり、投資家心理は極めて強気である。
07:50
コインベースが連邦信託認可を申請、決済サービス拡大の狙いで
仮想通貨取引所大手コインベースが3日に通貨監督庁に国家信託会社認可を申請したと発表した。カストディ事業を拡大し決済関連サービスを提供する計画で、銀行になる意図はないと明言。
07:42
コインベースとSamsung、Galaxyスマホユーザーに仮想通貨体験を提供へ
コインベースとSamsungがパートナーシップを締結。まずは米国のGalaxyスマホユーザーがCoinbase Oneを試験利用できるようにして、仮想通貨の利用機会を提供する。
06:40
24銘柄以上の仮想通貨関連ETFが新規申請、米政府閉鎖で承認手続きに遅延
様々な投資運用会社が3日に24銘柄以上の仮想通貨ETFを新規申請したと報じられた。しかし米国政府閉鎖によりSECの審査プロセスが停止し、承認時期が不透明になっている。
06:10
BNBが1100ドル突破でBNBチェーン銘柄大幅高、CAKEが40%高騰
仮想通貨BNBが3日に1,100ドルを突破したことでBNBチェーンのネイティブプロトコルへの投資家関心が再び高まった。パンケーキスワップのCAKEトークンは24時間で約30%上昇。
05:45
イーサリアム財団、6.6億円相当ETHをステーブルコインに換金予定
イーサリアム財団が4日に1000ETH(6.6億円相当)を売却すると発表した。CoWSwapのTWAP機能を使用し、研究開発や助成金、寄付の資金調達を目的としている。
10/03 金曜日
18:27
野村HD傘下Laser Digital、暗号資産交換業登録を目指す
野村HD子会社Laser Digitalが、日本で暗号資産交換業者登録を目指し金融庁と協議中。スイス発の同社は国内金融機関向け事業展開を計画。
17:37
積立NISAの次は?35歳会社員のイーサリアム投資入門
積立NISA実践中の35歳会社員が、次の投資先として注目するイーサリアムステーキング。月5,000円から始められる暗号資産投資の基礎知識、積立NISAとの違い、リスクと対策を専門家がわかりやすく解説。家族への説明方法も紹介

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧