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Pump.fun(パンプファン)とは?特徴・仕組みを解説|ミームコイン発行市場

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Pump.fun(パンプファン)とは

Solana(ソラナ)ブロックチェーン上でPump.funは、誰でも簡単にミームコインを作成・取引できるプラットフォームです。

2024年1月のサービス開始以降、780万以上のトークンが作成され、ソラナ以外にもBase等にも対応を拡大。

2024年1月のローンチ以来、Baseなど他のチェーンにも対応を広げ、2025年2月時点で780万以上のトークンが発行されています。無料(ガス代を除く)かつ専門知識がほぼ不要な点が大きな特徴です。

目次
  1. 主要情報
  2. Pump.funの特徴
  3. 運営組織とエコシステム
  4. Pump.funの使い方
  5. Pump.funのリスクと注意点

Pump.funとは

項目 詳細
プラットフォーム名 Pump.fun (パンプファン)
ローンチ日 2024年1月
対応チェーン Solana、Base、Blast
トークン作成費用 無料
対応ウォレット Phantom、Backpack、Magic Edenなど
独自トークン PUMP(時期は未定)
発行トークン 780万以上(2025年2月時点)

Pump.funの特徴

  1. トークン作成から取引開始までが一括で行える

    通常、トークンを作成するにはコントラクトを自作し、DEXに流動性プールを提供するなど複数工程が必要です。Pump.funなら、ウォレットを接続して必要事項を入力するだけで、即座にボンディングカーブモデルによる取引が利用できます。

  2. 自動上場の条件が明確

    時価総額が69,000ドルに達すると自動的に主要DEX(Raydiumなど)に上場され、「いつ、どこに上場するか」をユーザー側で調整しなくても済みます。

  3. 初心者でも取り組みやすいUI/UX

    Pump.funの仕組み自体はシンプルですが、初めてトークンを作る人にとってはソースコードの準備や流動性の追加などがハードルになります。一方、Pump.funでは専門知識をほとんど必要とせず、システム内ですべて完結できる点が強みです。

  4. 公正な取引環境の実現

    プレセールやチームへの割り当てを禁止し、すべてのユーザーが同じ条件で参加できる仕組みを採用。内部取引リスクを抑えることで、より透明性の高い取引環境を提供しています。

要するに、「誰でも簡単にミームコインをローンチし、そのまま自動的に取引できる環境が揃っている」ところがPump.funの画期的な部分といえます。ボンディングカーブモデル自体は新しい発想ではありませんが、それをトークン作成のプロセスと完全に統合することで、より多くのユーザーが手軽に参加できる仕組みを実現しています。

Pump.funの実績:2025年2月時点

  • すでに780万以上のトークンが誕生
  • 累積収益は約4.9億ドル、1日あたり約200万ドルの収益を生み出した計算
  • プラットフォームのTVL(総預かり資産)は190億ドルに達しており、引き続き拡大中

これまでPump.funで発行されたもので成功を収めたものは次のようなものがあります。

  • Fartcoin(FARTCOIN):時価総額約3.3億ドル(約495億円)
  • Peanut the Squirrel(PNUT):時価総額約1.4億ドル(約210億円)
  • Goatseus Maximus(GOAT):時価総額約1億ドル(約150億円)
 ※2025年2月時点のデータ

なお、2024年5月に不正アクセス事件(約3億円相当の被害)が発生したため、セキュリティを強化しました。

運営組織とエコシステム

  • 設立:匿名の開発者Alon、Sapijijuらによって2024年1月にスタート
  • 理念:ミームコイン作成を誰でも楽しめるように民主化する
  • チーム構成:NFT・SocialFi・DeFi立ち上げ経験者が中心
  • コメント:創設者Alon氏は「Pump.funをインターネット上で最も楽しい場所にする」ことを目標と公表

運営組織については公表されていませんが、NFTやSocialFi、DeFiの立ち上げに関わった経験をもつメンバーで構成されているようです。

エコシステム

Pump.funはシンプルかつ透明性の高い手数料モデルを採用しており、プラットフォーム全体で1日あたり200万ドル以上の収益が生まれています(2025年2月時点)。今後はPUMPトークンを活用したガバナンスや手数料支払いなど、エコシステムの拡大が予定されています。

  • トークン作成手数料:無料
  • 取引手数料:総購入・売却価格の1%
  • トークンの卒業(Raydium上場):時価総額69,000ドル到達時に固定手数料6SOLが必要(Raydiumの関連費用)

これらの手数料はプラットフォームの運営やエコシステム維持に充てられ、ミームコイン作成をより多くのユーザーが楽しめる環境を支えています。

Pump.funの使い方【まとめ】

  1. ウォレットを準備
    Phantomなどの仮想通貨ウォレットを用意し、ソラナ(SOL)を入金しておきます。
  2. Pump.funでウォレットを接続
    公式サイトにアクセスして「connect wallet」をクリックし、用意したウォレットと連携します。
  3. ミームコインを作成
    「start a new coin」を選択し、コイン名やシンボル、画像などの情報を入力するだけでOK(無料)。
  4. 取引を開始
    作成したコインは即座に取引可能。69,000ドルの時価総額に達すると自動でRaydiumに上場されます。

ここでは、上記の手順をさらに詳しく解説していきます。
ウォレット接続やミームコインの作成、取引の進め方などを順を追って紹介するので、初めての方も安心してご覧ください。

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ウォレット接続

まず、Pump.funを使うにあたって、Phantom(ファントム)ウォレットなどの仮想通貨ウォレットを準備する必要があります。

Phantom(ファントム)ウォレットはソラナで人気の高い仮想通貨ウォレット、2021年からのサービスの運営実績、月間アクティブユーザーは320万件(2024年1月)、大手VCから資金調達などで、一定の信頼を得ています。

SOLを含む仮想通貨を保管できるだけでなく、Web3アプリの検索や、スワップを含む各種機能の使い勝手で優れていること。エアドロップなど最新情報へのアクセス性が高いなどの特徴があります。

日本のユーザーも、SBI VCトレードのような仮想通貨取引所でソラナ(SOL)を買って、Phantomウォレットに移して使えます。

Phantomのインストール方法は以下のページで紹介しています。ステップバイステップで図を交えてご案内したので、初めての方はこの機会にご用意してください。

関連:Phantomウォレット使い方・作成方法(PC/スマホ)

仮想通貨ウォレットを準備できたら、Pump.funの公式サイトにアクセスし、右上の「connect wallet」を選択し、導入した仮想通貨ウォレットと接続を行います。

pumpfun-connect-wallet

出典:Pump.fun

ミームコインの作成

ウォレット接続が完了後、「start a new coin」を選択します。
pumpfun-create-coin

出典:Pump.fun

その後、以下内容を入力することで、ミームコインの作成が完了します。

  • コインの名前(name)
  • テッィカーシンボル名(ticker)
  • コインの説明(description)
  • コインの画像/ビデオ(image or video)

コインの作成にあたっては無料で行うことができます。

pumpfun-create-coin-detail

出典:Pump.fun

なお、時価総額が3万ドルに達すると「King of the Hill」と呼ばれ、トップページに表示されて注目を集めやすくなります。

取引

作成されたトークンは即座に取引可能です。時価総額が69,000ドルに達すると、自動的にRaydiumへ上場されます。なお、取引はウォレット内のSOLで行うことができます。

取引については、公式サイトから購入/売却したい通貨を選択し、次の画像のような画面で数量を選択し、購入を行うことができます。

pumpfun-trade

出典:Pump.fun

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Pump.funの注目点や今後の展開

Pump.funは常に進化を続けており、新機能の追加や使いやすさの向上に注力しています。

プラットフォームアップデート

2024年10月に上級ユーザー向けの新しい取引端末「Pump Advanced」を公開し、より高度な機能を提供開始しました。

2025年2月にはアプリ版もリリースされ、ユーザーはスマートフォンから簡単にミームコインの購入、販売、ウォッチリストの作成、ポートフォリオの管理が可能になりました。

将来のトークン展開計画

2024年10月に共同創設者のSapijiju氏がXのスペースでPUMPトークンのエアドロップを予告しました。具体的な時期については明言されていませんが、特にPump Advanced利用者への配布が期待されています。

PUMPトークンは、取引手数料の支払いやプラットフォームのガバナンスに使用されることが計画されています。ユーザーの参加を促進し、プラットフォームの価値を高めることが期待されています。

成長戦略と将来の展望

Pump.funは更なる成長に向けて、対応チェーンの拡大とコミュニティの強化を進めています。

現在はSolana、Base、Blastに対応しており、今後さらなるブロックチェーンへの対応拡大を予定しています。プラットフォームの利用可能性を広げることで、より多くのユーザーの参加を促進します。

Pump.funのXアカウントは16万人以上のフォロワーを獲得し、強力なコミュニティを形成しています。

ただし、2024年11月にはライブ配信機能での不適切な利用が問題となり、サービスを一時停止するなど、健全なコミュニティ運営への課題も見られます。

Pump.funのリスクと注意点

Pump.fun利用にあたっては様々なリスクと注意点があります。

ここでは、セキュリティ、投資、法規制、運営の各側面から、重要な事項を紹介します。

セキュリティ面のリスク

2024年5月、Pump.funは約200万ドル規模の不正アクセス事件を経験しました。元従業員がプラットフォームの脆弱性を突き、ボンディングカーブを悪用。個人資金を使わずにトークンを大量購入する手法で被害が発生しました。

この事件を受けてセキュリティ対策は強化されましたが、プラットフォームがクローズドソースで運営されているため、第三者による独立したセキュリティ監査が実施できないという課題が残されています。

また、ユーザー自身のウォレット管理やプライベートキーの保護も重要な注意点となっています。

投資面のリスク

Pump.funで作成されるミームコインは、極めて高い価格変動性が特徴です。しかし、統計によると、プラットフォームで作成されたトークンの約99%がRaydiumへの上場基準である69,000ドルの時価総額に到達できていません。

また、多くのトークンは流動性が極めて低く、大量の売買が価格に大きな影響を与える可能性があります。トークンの売却時に希望する価格で取引できない、あるいは取引自体ができないリスクも存在します。

法規制面のリスク

各国の仮想通貨規制は日々変化しており、Pump.funのサービスが将来的な規制強化の影響を受ける可能性があります。

特に、ミームコインの法的位置づけは多くの国で不明確であり、今後のサービス制限や規制対応が必要となる可能性も考えられます。

また、トークン作成時に使用する画像や名称に関する知的財産権の問題や、投資家保護の観点からの法的リスクも存在します。実際に、一部のトークンに関連して集団訴訟が提起されているケースも報告されています。

関連:Pump.funに集団訴訟 原告は米国証券法違反を主張

運営面のリスク

Pump.funは匿名の開発者によって運営されており、組織の詳細や意思決定プロセスが不透明という課題があります。

将来予定されているPUMPトークンのエアドロップについても、具体的な配布基準や時期が明確になっていません。

さらに、2024年11月にはライブ配信機能での不適切な利用が問題となり、サービスの一時停止を余儀なくされました。このように、コミュニティ管理やコンテンツモデレーションの面でも課題を抱えています。

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記事の監修

各務 貴仁各務 貴仁
株式会社CoinPost 代表取締役CEO、株式会社SUDACHI Tech 代表取締役、一般社団法人WebX実行委員会 理事。
2017年に日本最大(2024年現在)の暗号資産・Web3メディアCoinPost、2023年よりグローバルカンファレンスWebXを立ち上げる。また、次世代テックを活用した福祉事業Wave3やWeb3に特化した開発支援事業SUDACHI Techも展開する。
2024年には、経済産業省「Web3.0・ブロックチェーンを活用したデジタル公共財等構築実証事業」にて有識者委員として選任される。

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