はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

Pump.funに集団訴訟 原告は米国証券法違反を主張

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Pump.funが集団訴訟に直面

ソラナ(SOL)基盤のミームコイン発行プラットフォームPump.funに対し、米国証券法に違反しているとして2件の集団訴訟が提起された。

訴訟を起こしたのは、法律事務所Wolf Popper LLPとBurwick Law。Pump.funプラットフォームで作成されたトークンを未登録の証券と位置付け、その販売が証券法に違反していると主張している。

一つめの訴訟は、ミームコインPeanut the Squirrel (PNUT)に関するもので、1月16日にニューヨーク南部地区連邦地裁に訴状が提出された。

PNUTは、Instagram上で人気を博し、その後悲劇的に安楽死を遂げたペットのリスをモチーフにしたミームコイン。ローンチ後24時間以内に、時価総額が1億4,000万ドル(約216億円)を超えるなど急騰したが、その後大幅な下落が続き、多くの投資家が損失を被った。

Burwick Law法律事務所は、「ミームコインやラグプル、未履行の約束で多額のお金を失った一般の人々と共に数か月間働いた後」、Pump.funミームコインの投資家を代表して法的措置を講じたと述べている。

30日には、原告が特に損失を被ったという三つのミームコインFWOG、FRED、GRIFFAINを対象とした訴訟が米ニューヨーク南部地区連邦地裁に提起された。両訴訟の被告は、Pump.fun運営企業のBaton Corporationと、Pump.funの3人の共同創設者だ。

Pump.Funの急成長

ソラナ基盤のPump.Funは24年1月19日にローンチし、ミームコインの作成と販売を簡易化したことで市場で大きな注目を集めることとなった。

2024年第3四半期には、手数料と収益でイーサリアムをはじめ、ほとんどのソラナプロトコルを上回り、2025年1月1日には記録的な1,500万ドル(約23億円)の日次収益を達成した。

一方、同プラットフォームではさまざまな問題も発生している。

昨年11月には、プラットフォーム上で、トークン宣伝のために衝撃的で物議を醸すライブ配信を行う個人が増加したことが問題視され、運営側がライブストリーミング機能を無期限に停止する措置をとることとなった。

英国では、昨年12月、規制当局である金融行為規制機構(FCA)が、Pump.Funが認可を受けることなく金融サービスの提供している可能性があると警告。英国在住のトレーダーのアクセスを遮断する事態となった。

高リスク投資

訴状では、Pump.Funが取引体験をゲーム化し、「指数関数的なリターンの約束、贅沢なライフスタイルのイメージ、組織的なソーシャルメディアの宣伝」を組み合わせた「洗練されたマーケティングキャンペーン」によって、ミームコイン投資のリスクを不明瞭にしていたと主張している。

さらに、Pump.Funはパンプアンドダンプを奨励するように設計されていると批判した。

初期の投資家や内部関係者が、協調的な購入やプロモーションキャンペーンを通じてトークンの価格を人為的につり上げ、その後、最高価格で保有分を売却している。その結果、トークンの価値が暴落し、後続の投資家に多大な損失をもたらすことになる。

ブロックチェーンデータ分析サイトDuneのアナリスト、アダム・テク氏によると、Pump.funに関与した1,400万ウォレットのうち、1万ドル(154万円)を超える利益をあげられたのは、わずか0.4%に過ぎないという。

トークンの共同発行者としての責任

原告側は、金銭の投資、共同事業、利益に対する期待、他者の努力というハウィーテストの基準に照らし合わしても、Pump.Fun上のトークンは証券の定義に当てはまると主張している。

訴状では、Baton Corporation/Pump.Funを、Pump.Funで発行されるすべてのトークンの「共同発行者および法的販売者」として位置付け、その責任を追求している。

Pump.Funは、トークン発行技術をはじめトークンの初期価格設定や供給量など「標準化されたインフラと集中管理」のシステムで運営されているため、トークンの発行に責任を負う組織であると指摘。個々の開発者やインフルエンサーは独立した発行者ではなく、「プラットフォームのエコシステム内のエージェントしてのみ機能する」としている。

その背景として、開発者は、Pump.Funの必須テンプレートとツールを使用する必要があり、トークンの特性や経済性を変更は不可となっていることを挙げた。Pump.Funのインフラとシステムに完全に依存しているため、独立した発行者ではないという論理だ。

またPump.Funは、包括的なマーケティングキャンペーンを通じて、直接投資を勧誘し、プラットフォーム上のすべてのトークン販売に実質的に参加しているため、証券法の「法定販売者」に該当すると原告は述べている。

ハウィーテスト

ハウィーテストとは、米国で特定の取引が「投資契約」という証券取引の定義の一つに該当するかどうかを判定するテスト。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/18 金曜日
06:55
9兆ドルの年金市場に仮想通貨投資解禁へ、トランプが大統領令準備=報道
トランプ大統領が401k退職金制度への仮想通貨、金、プライベートエクイティ投資を解禁する大統領令を準備。9兆ドル規模の退職金市場開放で投資選択肢が大幅拡大される見込み。
06:30
シャープリンク、ETH追加購入のため最大60億ドルの株式発行へ
シャープリンク・ゲーミングがA.G.P.との契約を改訂し、最大60億ドルの普通株発行へ。調達資金は主に仮想通貨イーサリアムの追加取得と運転資金に活用。
06:00
ピーター・ティール出資のビットマイン、ETH保有額が1500億円超に
米上場のビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが7月17日、仮想通貨イーサリアム保有量30万ETH突破を発表。10億ドル超の評価額でシャープリンクとともに上場企業最大。
05:35
仮想通貨規制に歴史的進展 米下院が3法案を可決
米下院はGENIUS法案、CLARITY法案、反CBDC法案の仮想通貨規制3法案を可決。ステーブルコイン規制と市場透明化で包括的枠組み構築を実現。
07/17 木曜日
17:30
WebX 2025完全ガイド|日本最大Web3カンファレンスのチケット料金・見どころ・参加方法まとめ
国内最大手仮想通貨メディアCoinPostによる「WebX 2025」の特集ページ(公式ガイド)。SBIの北尾会長、平 将明デジタル大臣、小池都知事、ホリエモン、オードリー・タン、アーサー・ヘイズなど豪華な注目スピーカーをはじめ、お得な割引情報を含むチケット料金、会場アクセス、サイドイベント情報を詳しく解説。
14:15
億万長者投資家ピーター・ティール、ビットマイン株9.1%取得でETH財務戦略を支援
著名投資家ピーター・ティール氏が、米上場企業ビットマイン社の株式の9.1%を取得したことが、米証券取引委員会への提出書類から明らかになった。ティール氏の投資は、イーサリアム財務戦略に対する支持の表明と受け止められ、同社の株価は一時30%急騰した。
13:45
フランス、余剰原発電力活用のビットコイン採掘法案提出
フランス議会が7月11日、余剰原発電力を活用したビットコインのマイニング5年試験運用法案を提出。年間1億〜1.5億ドルの収益見込み。
12:55
コインベース、次世代アプリ「Base App」を発表 ソーシャル・決済・NFT機能統合へ
仮想通貨取引所コインベースがCoinbase Walletを多機能アプリ「Base App」にリブランドした。SNS投稿による収益獲得やUSDC報酬など様々な機能を搭載している。
12:24
アルトシーズンの兆候、イーサリアム大幅上昇でビットコインドミナンスに変化の兆し
イーサリアムが週間23.3%上昇でビットコインを上回るパフォーマンスに。ETH/BTC比率回復とアルトコイン市場への資金流入加速で、待望のアルトシーズン開始の可能性が高まる。米仮想通貨法案審議の混乱も市場に影響。
10:55
クジラ投資家や企業がイーサリアムを大量購入、ETH価格1週間で22%上昇の背景
大口投資家が仮想通貨イーサリアムを連日大量購入し、ETH価格が過去1週間で22.3%上昇。シャープリンクやピーター・ティール投資の上場企業も大量投資を継続。
09:50
「ビットコイン・ジーザス」ロジャー・バー、スペイン当局を提訴 脱税容疑めぐり
ビットコイン初期投資家のロジャー・バー氏が米国への身柄引き渡し阻止のためスペイン当局を提訴した。4,800万ドルの脱税容疑で懲役109年の刑に直面しており、恩赦を求める声もある。
09:35
ナスダック上場企業SRM、社名を「Tron Inc.」に変更完了
仮想通貨トロン保有のナスダック上場企業SRM Entertainmentは、企業名を正式にTron Inc.に変更。株のティッカーシンボルもTRONに変わる。
09:15
ビットコイン乱高下、米下院「仮想通貨週間」への造反議員出現で法案審議が二転三転|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは、7月14日より米下院で開始された「仮想通貨週間」において、関連法案の採決が二転三転している影響を受け、相場が乱高下する展開が続いている。
08:50
トランプ一族関連のWLFIトークン、取引解禁承認 99.94%の賛成票で
トランプ大統領と関連するWorld Liberty FinancialのWLFIトークンが公開市場で取引可能になる予定だ。7月9日の提案が99.94%の支持で承認され、投機取引と価格発見の道が開かれる。
08:30
コインベースとストラテジーの時価総額、史上最高値更新
コインベースが16日に株価405.88ドルで再び史上最高値を記録し、ストラテジーの時価総額も1,284億ドルに達した。今週のビットコイン12万ドル突破を背景に仮想通貨関連株が軒並み上昇している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧