次世代ブラウザBrave、仮想通貨ソラナを機能統合へ
Braveブラウザがソラナを機能統合へ
インターネットブラウザBraveは8日、暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)のネットワークを機能として統合することを発表した。2022年前半に、Braveのデスクトップとモバイルのブラウザに、ソラナ・ブロックチェーンのウォレット機能を搭載する。
ソラナ上で構築されているdApps(分散型アプリ)が、Braveのブラウザ内で動作するようにもなるという。
これまでBraveは、イーサリアム(ETH)とバイナンス・スマート・チェーン(BSC)をサポートしており、ソラナの統合以降も、順次様々なブロックチェーンを追加していく計画だ。
Braveとは
プライバシーを重視しており、不正広告やトラッカーをブロックする機能を備えているインターネットブラウザ。広告を閲覧することで、ユーザーにBasic Attention Token(BAT)が付与されるシステムを導入している。BATは、イーサリアムの「ERC20」規格に基づいて発行される仮想通貨だ。
▶️仮想通貨用語集
高速で低コストのソラナ・ブロックチェーン
Braveは、ソラナ・ブロックチェーンの高速性や低い手数料を評価している。背景として、DeFiで盛んに利用されるイーサリアムの取引手数料が高いことが、一部のユーザーの取引を妨げていることを指摘した。
ソラナは、最速のブロックチェーンの1つで、1取引あたり0.001~0.002ドル(約0.1~0.2円)という低い手数料で利用できるため、ユーザーは大幅にコストを削減することができるという。
BraveのBrendan Eich CEOは、次のようにコメントした。
ますます多くのユーザーやクリエイターが、分散型ウェブへの迅速で安価なアクセス手段を必要としている。こうした中で、ソラナの統合は、次の10億人の仮想通貨ユーザーが、アプリやトークンを利用するための道を切り開くものだ。
相互にユーザーベース拡大の恩恵か
統合により、ソラナとBraveの双方が、新たなユーザーベースを得ることができる。
ソラナのチェーン上では、Braveの独自トークンBAT(ラップ)の利用を促進。また、ソラナは、将来的にBraveが開発している分散型広告プラットフォーム「Themis」を、そのネットワークに実装する予定だという。
現在4,200万人の月間アクティブユーザーを抱えるBraveとの統合は、ソラナのエコシステムにとっても有益なものとなる見込みである。
appfiguresのデータによると、Braveは現在、Googleクロームとオペラに次いで、3番目に多くダウンロードされているモバイルブラウザだ(Googleプレイとアップルストアでのダウンロード数)。
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します