米コインベースの役員、昨年12月に47億円相当の株式を売却
役員による売却
米最大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースの役員や早期投資家は、昨年12月に一部の株式を売却したことがわかった。
米SECのデータによると、2021年12月にコインベースに関する株主(いわゆるインサイダー)が約47億円に相当するCOIN株式を売却。また、過去3ヶ月間では380億円相当の売却が記録された。
具体的には12月において、コインベースの共同創設者および取締役のFred Ehrsam氏が36億円相当、最高プロダクト責任者のSurojit Chatterjee氏が10億円相当、そして最高会計責任者Jennifer Jones氏は2,900万円相当の株式を売却したことが判明。コインベースの時価総額は約5.8兆円であるため、売却規模は限定的だ。
コインベースは2021年4月にナスダックに上場。株価は上場時に429ドル(約5万円)の過去最高値を記録したがその後失速。ビットコインがけん引する仮想通貨市場の動きに影響される傾向が強く、11月のビットコインATHに伴い、COINも370ドル(約4.3万円)と高値についたがビットコインの下落トレンドを受け共に下落している。
しかし、米ウォール街の大手投資銀行は楽観視しているようだ。
JPモルガンとバンカメは今週、COINについて「買い」評価をつけている。バンカメは買い評価について、コインベースが収入源を取引分野からステーキングやNFT(非代替性トークン)、DeFi(分散型金融)サービスの提供などへ多様化させようとしていることが主な要因と分析。「規制リスクは引き続き業界の課題ではあるが、コインベースの技術力、イノベーション、ブランド力は消費者および機関投資家が仮想通貨エコシステムに参加するポジティブな要素と考えている」とした。
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