米フィデリティ、ビットコインETFをファンドに組み入れる予定
カナダで提供開始
世界的大手金融機関フィデリティは10日に、カナダで運用する2つのファンドに独自運用の暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)ETFを組み入れる予定を発表した。
対象のファンドはフィデリティのカナダ資産運用支社「Fidelity Investments Canada ULC」が運用する「All-in-One Growth ETF」と「All-in-One Balanced ETF」。「All-in-One」商品は投資信託またはETF(上場投資信託)の形で利用することができるもので、投資家はそれらでフィデリティが運用するビットコインETFへのエクスポージャーを持つができるようになる。
フィデリティの総務VPを務めるChris Pepper氏は発表で、「All-in-One Growth ETF」がポートフォリオの3%、「All-in-One Balanced ETF」は2%のアロケーションとしてビットコインETFに投資すると説明し、規制当局の承認可否を待機しているとした。
フィデリティは昨年12月、カナダで現物ビットコインのETF「Fidelity Advantage Bitcoin ETF」をローンチした。
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また、11月にカナダで初のビットコインのカストディアンになり、機関投資家向けの仮想通貨関連サービスをローンチした背景がある。一方、米国でも現物ビットコインETFを申請しているが、これまでSECはすべての申請を非承認していたことから、現段階ではそれを承認する意思はないとされている。
ETFとは
「Exchange Traded Fund (上場投資信託)」の略。投資信託の中でもETFは証券取引所に上場しているため、株式と同様に売買ができる。ビットコインやイーサリアムのETFがローンチされている国もあるが、米国では現物のETFの申請が承認された事例はない。
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