エルサルバドルの「ビットコイン債券」、3月中の実現目指す=報道
ビットコイン債券、3月に実現へ
エルサルバドル政府のAlejandro Zelaya財務大臣は8日、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)に裏付けられたブロックチェーン基盤の「債券」を3月中旬に発行開始する予定であることを明らかにした。
地元局とのインタビューで今後の予定を語った。
Zelaya大臣によれば、ビットコイン債券は3月15日から20日までの間に準備が整う。当初の予定では、10億ドル分(1,200億円)のビットコイン債券を発行する計画だったが、最低でも5億ドル(600億円)は募集額を超える需要があると予想した。
予想を上回る需要があると捉える要因についてZelaya大臣は、一口100ドル(約1万円)から投資できるというハードルの低さを強調。同大臣は1月上旬にも証券法など20あまりの法案を改訂することで、仮想通貨関連の有価証券を実現すると述べていたが、ビットコイン債券の実現に関するタイミングを明確に挙げたのは今回が初めてだ。
ビットコイン債券とは
ビットコイン債券は、エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領が昨秋初めて構想を披露した、年率6.5%の10年債。5年のロックアップ期間が設けられる予定で、ブロックチェーン開発企業Blockstreamと連携して提供する。
エルサルバドル東部で建築を控える仮想通貨推進特区「ビットコイン・シティ」の建設費用を募る目的で、まずは10億ドル分を発行する見込み。調達資金の50%はビットコイン・シティに充てられ、残りはエルサルバドル政府のビットコインファンドに活用される方針だ。
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ビットコイン大量保有国
エルサルバドルは、国の財務資産で大量のビットコイン(BTC)を保有する。急落する度に買い増しており、21年9月以降、9回に渡ってビットコイン(BTC)を購入した。
しかし、昨年12月以降のBTC大幅下落に伴い、大きな含み損を抱えているとされる。Alex Krüger氏が示したデータによれば、安値34,000ドルまで急落した1月22日時点の保有枚数は1,800BTC。
当時の平均取得単価は47,828ドルで、推定含み損は-20億円規模に達していたものとみられる。
なお、2月10日現在のレート(1BTC=44,000ドル)で仮定した場合でも、含み損は6,317,800ドル(-7.3億円)に及ぶ。
同国のビットコイン法定通貨化は、大きなインパクトともに国内外で賛否両論を巻き起こしたが、13億ドルの融資について協議しているとされる国際通貨基金(IMF)は、「エルサルバドル経済が縮小している一方で、公的債務が拡大している」と指摘。強い懸念を示している。
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