ロシア利払い実施でデフォルト回避、ビットコインは4万ドル上で揉み合う
世界情勢と仮想通貨市況
18日の米株式市場では、NYダウが前日比417ドル66セント(1.2%)高と続伸した。
国際経済から孤立し債務能力が危ぶまれていたロシアが、直近の債務払いについてデフォルト(債務不履行)を一旦回避したことが背景にある。米ドル建ての利払いが実施されたが、元利払い期日は来月以降も断続的に迎えることから、懐疑的な見方が大半を占める。
フィッチ、S&P、ムーディーズといった主要格付け会社は3月以降、ロシアの債券格付けについて「投機的等級」まで大幅に引き下げた。
ウクライナへの軍事侵攻に対する欧米諸国による経済制裁を受け、国際的な決済網である国際銀行間通信協会(SWIFT)からロシアの主要5銀が排除された上、外貨準備が事実上凍結されたことで債務支払いを困難にした。格付け各社は、「ロシアの国際信用力、及び債務返済能力は著しく低下した」として警鐘を鳴らしている。
経済制裁を受け、ロシアの法定通貨ルーブルは暴落している。ロシア国内では自国通貨から現金退避の動きが相次ぎ、軍事侵攻してわずか1週間で新車価格は+17%急騰したという。ロシア国民の資産の一部は、代替資産性を有するビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)市場に流れ込んだとの指摘もある。
金持ち父さん貧乏父さんの著者として知られるロバート・キヨサキ(@theRealKiyosaki)氏は、 IBD Investors Business Daily紙を参照し、ロシアのルーブル価格崩壊後、有事のビットコインとしてライフラインに活用するロシア人が増えたと指摘した。
同データによれば、ウクライナ人の13%、ロシア人の12%、米国人の8%がすでに暗号資産(仮想通貨)を保有している。
なお、ロシアの最大手銀ズベルバンクは17日、ブロックチェーン上でデジタル金融資産を発行し、取引ができるプラットフォームを発表した。
ビットコイン相場
18日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン価格は前日比-1.0%の481万円(40,562ドル)に。
ブルームバーグのストラテジストであるマイク・マッグローン氏は17日、米金融政策の影響やウクライナ戦争に直面する中、ビットコイン(BTC)の成熟に言及。2020年以降、金(ゴールド)や米株式市場(S&P 500インデックス)のリターンを大幅に上回っていると指摘した。
Justin Bennett(@JustinBennettFX)氏は、ビットコイン(BTC)の市場占有率であるドミナンス推移から、過去最低水準への再反転を示唆。今後アルトシーズン再来も起こり得るとの見立てを示した。
アルトコイン市場
大手取引所バイナンスは、ポリゴン(MATIC)ネットワークのアップグレードとハードフォークのサポートを発表した。
18日午前8時(UTC)頃、Polygonブロック23,850,000で実施予定。
ポリゴンは11日、PoSチェーンで使用されているTendermintの実装に問題があり、ネットワーク遅延が発生していたことを報告していた。11日時点で復旧し、ユーザーの資産は安全だとしている。
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