バイナンス、サイドチェーンの初期実装としてGameFi向けテストネットを公開
GameFi向けテストネットを公開
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスが開発している独自のサイドチェーン「BNB Chain Application Sidechain(BAS)」について、テストネットがローンチされた。
BASはバイナンスが開発するBNB Chain(BNBチェーン)の負荷軽減を目的としたインフラストラクチャー。dApp(分散型アプリ)の開発者やノードオペレーターは、BSCメインネットと並行して動作する独自のブロックチェーンを作成・運用できる。バリデーターセットやガス代といった各種パラメーターをカスタマイズでき、BEP121フォーマットの独自トークンを発行することも可能。最終的にPoSサイドチェーンやZKRollupなど様々な方法で実装可能になる予定。
BASテストネットの初期実装はGameFi(Game+DeFi)向けに最適化されており、既にdApps(分散型アプリ)開発者に公開されている。開発者やノード運営者は、BNBチェーンのパートナーであるNodeReal、Celer Network、Ankrが提供するワンストップ・インフラサービスを利用して、個別にサイドチェーンをデプロイできる。3者はまた、BASで独自チェーンを作成するためのフレームワークを共同設計している。
BNBチェーンのエコシステムコーディネーターであるSamy Karim氏によると、BASのユースケースはNFTゲーム「Axie Infinity(アクシーインフィニティ)」にとってのサイドチェーン「Ronin Network」をイメージすると理解しやすい。ユーザーはBNBチェーンからBASへシームレスに資産を移動させ、BASの超低額の取引手数料で電光石火の取引を体験できる。
バイナンスは先月、バイナンススマートチェーン(BSC)をBNBチェーンにリブランディングすることを発表した。
BSCとバイナンスチェーンの2つを組み合わせ、BNBチェーンとして稼働させていくと説明していた。その際、メタバースとDeFi(分散型金融)を組み合わせた「MetaFi(メタファイ)」という新概念も紹介。BNBチェーンのコミュニティが今後この概念のもとで、GameFiやWeb3.0(分散型ウェブ)、NFT(非代替性トークン)など様々な関連プロジェクトのインフラを構築していくと、新たな方向性を示している。
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