コスモス開発のIgnite、190億円規模の育成プログラムを発表

コスモスの育成プログラム

コスモス(ATOM)の開発を主導するIgnite(イグナイト)は12日、約190億円(1億5,000万ドル)規模のアクセラレーター・プログラムを立ち上げた。

半年間のプログラム「Ignite Accelerator」は、年間で最大20のWeb3.0プロジェクトを支援予定。参加プロジェクトは12ヶ月以内にメインネットの立ち上げを目標にブロックチェーン開発、マーケティング、トークン設計などの指導を受け、資本調達の機会も得る。初回のグループは6月に開始予定。

プログラムの投資家パートナーには、仮想通貨取引所の投資分門KuCoin VenturesやOKX Blockdream Venturesの他、Alameda Research、Hashkey Capital、Chorus One、Everstakeなどの著名VCを含む11社が参画している。

Igniteはコスモスを立ち上げたTendermint社が今年2月にリブランド(社名変更)した開発企業。コスモス・エコシステムに新規ユーザーと開発者を惹きつけることを使命とする。

例えば、同社の主力プロダクト「Ignite CLI(旧Starport)」を使えば簡単にブロックチェーンや分散型アプリを構築できる。しかし、ブロックチェーンプロジェクトの成功には、堅牢なバリデータネットワークの確立から強力なコミュニティの構築、ネットワーク効果の創出といった要素が不可欠だ。Ignite Acceleratorはそうしたポイントをサポートするねらいがある。

関連:初心者でもわかるコスモス(ATOM)とは|注目点と将来性を解説

インターオペラビリティの特性

コスモスは異なるブロックチェーン間の相互運用性(インターオペラビリティ)の実現を目標とするプロジェクト。「Inter-Blockchain Communication protocol(IBC)」という通信規格を設け、Cosmos Networkを介して異なるブロックチェーン上の仮想通貨を相互に送信できるようになっている。4月現在、コスモスにはSecret Network(SCRT)、テラ(LUNA)、Cronos(CRO)といったブロックチェーンが接続されている。

IBCを活かしたクロスチェーンDEX(分散型取引所)も出てきている。Osmosisはコスモス(ATOM)やTerraUSD(UST)、テラ(LUNA)など、Cosmos Networkに接続可能な仮想通貨をプールできることが特徴。Osmosisはコスモスエコシステムで最大規模のDEXとなっており、預入資産総額を示す「Total Value Locked(TVL)」は1,700億円(13.8億ドル)に上る(執筆時点)。

関連:コスモス(ATOM)基盤の分散型取引所Osmosis、トークン販売で24億円調達

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