米オンライン証券会社「M1ファイナンス」、仮想通貨対応を表明
M1 Financeが仮想通貨を統合へ
オンライン証券口座とロボアドバイザーを提供するM1 Financeは11日、暗号資産(仮想通貨)の投資機能をサービスに追加する計画を発表した。早ければ数週間以内に実装される見込み。
既にM1ユーザーはアカウント上で仮想通貨のポートフォリオ・シミュレーションを設計可能になっており、本格的な取引機能は数週間以内に開始される。
2015年に設立されたM1FinanceLLCは、SEC(米証券取引委員会)登録済みのブローカーディーラーとして運用資産6,500億円(50億ドル)を超える。21年7月には、ソフトバンク主導のシリーズEで、14.5億ドルの評価額で1億5,000万ドルを調達していた。
同社は株式や上場投資信託(ETF)の手数料無料取引が可能な証券口座を提供するが、主に長期投資家をターゲットとしており、退職金口座や貯蓄口座、融資サービスも備える。オプション取引など投機的な側面をカバーするRobinhoodと差別化されている。
M1 Financeは当初、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など、主要な仮想通貨を中心に10種類をサポート。ユーザーはポートフォリオを作成して、カスタムパイチャートを構築したり、「DeFi」、「Web3」、「メジャー通貨」などの戦略に応じたチャートを形成できる。
取引が開始されると実際に資金が割り振られる、設定した資産割合を維持するように自動売買が行われる。
最も要望の多い資産
M1 Financeは、現金や証券の貸し出し、PFOF(ペイメント・フォー・オーダーフロー)等から収益を得るが、「仮想通貨は貸し出したり、担保に入れる予定はない」という。顧客の仮想通貨はシカゴのカストディ事業者Apex Crypto LLCで保持される。
M1のBrian Barnes最高経営責任者(CEO)は、アンケート調査に回答したユーザーの約半数がM1での仮想通貨投資を希望したと言い、「最も要望の多い資産」だと語った。『米国人の20%以上が仮想通貨に投資、取引、または使用したことがある』、と結論づけるNBC Newsの世論調査を引用して、Barnes氏は以下のように述べている。
当社は、ユーザーに仮想通貨をトレードさせたいのではない。彼らが望む資産クラスへのアクセスを開放する。仮想通貨がより意味のある要素になると信じているなら、十分な調整後に購入すれば良い。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します