スリーアローズ債権者による初会合、来週開催予定

債権者による初会合が開催へ

1日に米国で破産申請をした暗号資産(仮想通貨)ヘッジファンドThree Arrows Capital(3AC)の債権者による初会合は、18日に開催される見込みだ。コインポストの提携メディアThe Blockが報じた。

関係筋によると、3ACの清算人である米コンサルティング企業Teneoが、この会合を主催する予定だ。

Teneoで3AC清算を担当するRussell Crumpler氏とChristopher Farmer氏のアドバイザーに任命されている法律事務所Ogierも先週、会議は7月18日に行われると述べていたところである。

会合の具体的な議題は明らかになっていない。しかし関係筋によると、Teneoは、3ACの債権者を代表する債権者委員会を設立しており、会合で清算プロセスの進捗状況を発表する可能性がある。

8日に清算人側は米連邦破産裁判所に提出した書類の中で、3ACの創業者Su Zhu氏とKyle Davies氏は、清算作業に協力的ではないと述べていた。最近のZoom会議では、Zhu氏とDavies氏の名前は表示されているものの、動画、音声はオフになっており、質問に両氏が答えることはなかったという。

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3AC側の主張

一方で、Zhu氏は12日、約1カ月にわたる沈黙を破って次のようにツイート。

悲しいことに、清算人に協力しようとする私たちの誠意は、罠にかけられた。彼らがStarkWareのトークン提供に関して誠実であって欲しかった。

Zhu氏は、この発言に関するさらに詳しい内容として3ACの代理人を務める法律事務所Advocatus Legalから、清算人の法定代理人に送られた電子メールのスクリーンショットも添付している。

電子メールでAdvocatus Legalは、清算人側がZhu氏ら側との打ち合わせ内容について断りなく裁判書類の中で一部言及し、3ACが「協力的でない」とも書いていたことを非難。清算人は「誠実・建設的な」話し合いを行うとしているが、その声明には反していると主張した。

また、Zhu氏とDavies氏およびその家族が、「物理的な暴力の脅し」を受けており、シンガポール金融管理局(MAS)からの問い合わせに対応するためにも、「非常な時間的プレッシャーの中で仕事をしている」とも述べている。

さらに、以上のような状況を受けて、Su氏とDavies氏は、電子メールが出された日に予定されていた、清算人との電話会談は行わない予定であるとも続けた。清算人の返答次第で、両氏が清算人側と話し合いを持てる日を知らせたいとしている。

電子メールは、StarkWareのトークン提供についても詳細を記している。メールによると、清算人は、3AC側が保有するStarkWareトークンの購入を行わなかったという。3AC側の代理人は、このことは、3ACの実質的な価値を奪うもので、債権者としての義務にも反するとしている。

背景として、3ACは2021年3月に、イーサリアム(ETH)のL2ソリューションを開発するStarkWareのシリーズB資金調達ラウンドに出資していた。

3ACの法律顧問が言及したトークン提供は、このStarkWareの未発表独自トークンのことではないかと推測する意見も上がっている。

レイヤー2(L2) とは

「2層目」のブロックチェーンのこと。全ての取引履歴をメインチェーンに書き込むと負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。そこで、取引履歴の一部をオフチェーンやサイドチェーンに記載するようにすることでメインチェーンへの負荷軽減や処理速度向上を期待することができる。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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