カルダノ創設者、Vasilアップグレード準備「安定している」
アップグレードに向けた3つの指標
カルダノ「エイダ(ADA)」のブロックチェーンを開発するIOHKは、Vasilハードフォークのメインネット実装時期を左右する、3つの重要な指標を示した。
Vasilハードフォークは当初、7月上旬に開始される予定だったが、テスト環境で技術的なバグが検出されたため、見送られていた。
まず、最終的なVasilノード候補によってメインネットブロックの75%が作成される必要がある。開発者は最近、本番前環境で使用するカルダノノード「v1.35.3」をリリースした。IOHKによると、技術的な問題が見つからなければ、このバージョンはメインネットのアップグレードで使用される。
2つ目は、取引量の大部分を占める約25の暗号資産(仮想通貨)取引所が、アップグレード前にv1.35.3を統合すること。
そして3つ目は、カルダノのdApps(分散型アプリケーション)が、v1.35.3にアップグレードすることだ。データサイトDefiLlamaによると、カルダノにロックされた総資産価値(TVL)は130億円(1億ドル)で、Minswap、WingRiders、SundaeSwap、MuesliSwap、Lending Pondがトップ5のdAppsとなっている。
Vasilハードフォーク
Vasilハードフォークではネットワーク処理性能の大幅な更新、dApps開発者向けのPlutusスマートコントラクト言語の改善、そしてノード間でのブロック伝送効率の向上などが見込まれている。
カルダノの創設者でIOHKで最高経営責任者(CEO)を務めるチャールズ・ホスキンソン氏は8月15日のライブ配信で、700人のスタッフがVasilハードフォークに取り組んでいると明かした。同氏によると、Vasilハードフォークはコンセンサスやスマートコントラクトプラットフォーム「Plutus」のアップグレードといった重要な領域に触れているため、かなり複雑なもの。
しかし、プロセスを停止させるような大きな問題は発見されていないとして、同氏は「テスターもかなり満足している」と加えた。
重要な問題が発見されない限り、おそらく1.35.3が(メインネットの)ノードになるだろう。(テスト環境で)コミュニティによって急速に採用され、テストされ、試行され尽くしている。
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