LidoのstETH、イーサリアムL2への展開を開始
LidoがL2対応
リキッドステーキング(流動的ステーキング)のDeFi(分散型金融)プラットフォームLido Financeは、イーサリアム(ETH)のレイヤー2「AribitrumとOptimism」への拡張を開始した。
AribitrumとOptimismは、イーサリアム・メインネットのセキュリティを活用しつつ、より安価で高速なトランザクション処理が可能なL2スケーリングソリューション。LidoのL2展開によりイーサリアムのステーキング貢献者の運用戦略の幅が広がった。
Lidoは、イーサリアムPoS(プルーフオブステーク)へのステーキング代行ネットワーク。ユーザーはETHをLidoに預けて代替資産stETHを受け取り、ステーキング報酬の分配を受け取りながら、stETHをDeFi(分散型金融)で運用できる。
Lidoでは425万ETH(約8,000億円)がステークされており、イーサリアムのPoSビーコンチェーンでシェア30%を占める最大のステーキングサービスオペレーターとなっている(DUNE調べ)。
ユーザーは、stETHをイーサリアムメインネットのLidoで包装資産「wstETH(Wrapped stETH)」に変換してから、AribitrumとOptimismの公式ブリッジでwstETHを移送できる。また、ETHステーキング報酬はwstETHをstETHに戻した時に反映される。
wstETHの利用促進施策として、Lidoは10月7日から、L2上のDeFiプラットフォームで毎月15万LDO(3,200万円相当)の報酬配布プログラムを実施。Beethoven X、Balancer、Curve Finance、Kyber Network、VelodromeでのwstETH流動性提供者に分配される。
流動性提供とは
DeFi(分散型金融)上で、仮想通貨を預けて流動性を提供することにより利益を得るシステムのこと。レンディングやDEX(分散型取引所)などのDeFiサービスに資産を貸し出す又はロックアップすることで、金利や手数料収入を得る運用モデルのこと。
▶️仮想通貨用語集
Arbitrumとは
Lidoが対応したL2のうち、Arbitrumはまだ機能やバリデーターが限定されたベータ版でありながら、TVL(ロックアップされた資産総額)が約1,400億円(9.93億ドル)で、イーサリアムL2内でトップ規模となっている(DeFi Llama調べ)。
大手仮想通貨取引所グローバルFTXやバイナンスもArbitrum版ETHの入出金に対応している。9月にArbitrumは大型アップグレード「Nitro」を実施。Arbitrumの開発企業Offchain LabsのSteven Goldfeder最高経営責任者(CEO)は「Nitroにより、イーサリアムのキャパシティの何倍も需要を増加させることができる」と述べていた。
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