ソラナNFT市場大手「Magic Eden」、ロイヤリティ支払いの選択機能を実装
Magic Edenの決断
ソラナ基盤のNFT電子市場大手「Magic Eden」は15日、NFTの発行者に還元するロイヤリティ手数料について、全額支払うか否かを買い手側で選べる機能「オプション(選択型)ロイヤリティ」を実装した。
Magic Edenによると、オプションロイヤリティの導入はあくまで暫定措置である。デフォルトでは、ロイヤリティを100%支払う設定となっており、個別NFTの購入ページやユーザープロフィールでこれを変更できる。
併せて、プラットフォームの売買手数料(2%)を、しばらく無料にするキャンペーンを開始した。
基本的に、Magic EdenはNFT市場クリエイター保護の慣習を尊重しており、OpenSeaなど主要なプラットフォームと同様に、ロイヤリティ手数料はNFTプロジェクト側で任意で設定可能である。
しかし、ロイヤリティにプロトコルレベルの強制力はなく、ロイヤリティフリーを取り入れるNFTプラットフォームの新興勢力(HadeswapやYAWWW)が台頭。NFTstatistics.のデータではMagic Edenは依然として約80%のシェアを占めるも、ソラナ市場でのシェアが低下しつつある。
また、DeGodsやCryptoPunks等トップレベルのNFTプロジェクトがロイヤリティフリーを導入するなど、ロイヤリティの持続可能性が見直されている。
関連:NFTクリエイターを支えるロイヤリティ、必要か否かの議論が活性化
NFTとロイヤリティ
こうしたNFT市場の過渡期にMagic Edenはマーケットプレイスの料金体系の見直しを表明して、15日時点に売買手数料をゼロにしている。同社はオプションロイヤリティを通して、「クリエイターが提供する特典を理解して判断してほしい」と述べ、「ロイヤリティを保護する新しいスタンダードの到来を待ち望む」と加えた。
Magic Edenは今回の動きによってソラナNFTコミュニティーからは大きな反発を受けているようだ。短期的にロイヤリティに頼るNFTプロジェクトのパニック売りにつながり得るとの声が上がっている。
Magic Edenは12日、ロイヤリティフリーを採用するNFTアグリゲーターCoral Cubeとの提携を発表していた。
関連:Magic Eden、NFTアグリゲーターCoral Cubeと提携
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します