グーグルクラウド、ソラナのノード運用代行サービスを導入へ
グーグルクラウドのソラナ関連サービス
グーグルのクラウドコンピューティング部門グーグルクラウドは6日、暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)のデータを「BigQuery」に追加することや、「ブロックチェーン・ノード・エンジン(BNE)」でソラナ対応を開始することを発表した。どちらも2023年に実施される見込みだ。
グーグルクラウドは、すでにソラナのネットワークにバリデータとして参加しているとも述べている。
バリデータとは
ブロックチェーンに記録されるデータの妥当性を検証するノードのこと。バリデータとは承認者の意で、取引履歴を検証する役割などを持ち、その役割を果たすと仮想通貨で報酬が与えられる。
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サービス提供の詳細
「BigQuery」は、グーグルクラウドが提供する仮想通貨のパブリックデータセット。グーグルクラウドは、ソラナのデータを指標化し、そのデータを「BigQuery」で提供することになる。これにより、ソラナ開発者は、過去のデータにアクセスしやすくなる見込みだ。
Google Web3部門のプロダクトマネージャーを務めるNalin Mittal氏は、ポルトガルで開催されたソラナのカンファレンスで、「BigQuery」におけるソラナデータの提供は2023年第1四半期(1~3月)に開始される予定だと話した。
ブロックチェーン・ノード・エンジン(BNE)は、グーグルクラウドが10月にリリースした、Web3(分散型ウェブ)ノードの完全運用保守管理代行型ホスティングサービス。ノード運用で課題となるネットワーク同期の待機や、接続状態の監視、停止時の再起動対応などをグーグルが代行する。
BNEは、ソラナ対応を2023年に開始する予定。Mittal氏は「ソラナのノードを、費用対効果の高い方法で、容易に実行できるようにしたい」と述べた。BNEは、すでにイーサリアム(ETH)のブロックチェーンノードについて、ホスティングサービスを開始している。
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Mittal氏は、グーグルクラウドが、クレジット(ポイント)付与プログラムを「ソラナ・エコシステムの一部スタートアップ企業」に提供するとも説明。グーグルクラウドで使える最大約1,500万円(10万ドル)の「グーグルクレジット」が提供されるとしている。
Mittal氏は、グーグルクラウドはソラナのバリデータをすでに稼働していることを通じて、ソラナのチェーンについて学習し、費用対効果の高い方法で運用する方法を探っているところだとも続けた。
Web3事業を開始
グーグルクラウドは、最近Web3への投資を増やしている。ブロックチェーン・ノード・エンジン(BNE)は、グーグルが提供する最初のWeb3製品だ。
その他にも、グーグルクラウドは10月、米大手仮想通貨取引所コインベースとの、長期戦略的パートナーシップを締結。まもなく、コインベースの決済サービス「コインベース・コマース」を利用して、クラウドサービスの代金を仮想通貨で支払えるようにする予定である。
一方コインベースは、取引やデータに関するサービスを構築する際、グーグルクラウドのサービスを利用していく。
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Web3とは
現状の中央集権体制のウェブをWeb2と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します