NTTドコモ、Web3関連の新会社設立へ 6000億円を投資する方針=報道

Web3に本格進出

NTTドコモが「Web3」領域に6000億円規模の投資をすることがわかった。日本経済新聞が報じた

Web3専門の新会社を設立し、2023年度以降に事業を開始。5〜6年間で5000億〜6000億円を投資する方針だという。

報道によれば、ドコモは、暗号資産(仮想通貨)の発行・交換のほか、デジタルウォレットを一括で提供できる技術基盤の開発にも着手する。

政府も推進するWeb3

背景にあると考えられるのが、日本政府の国策方針だ。

政府は今年6月、「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針2022)」を閣議決定。

「あたらしい資本主義」を掲げる岸田文雄首相も国内経済の起爆剤としてWeb3には前向きだ。暗号資産(仮想通貨)の税制改革にも理解を示し「Web3時代の到来は、経済成長の実現につながる可能性がある」と言及。予算委員会でも、新たなデジタルサービスを取り込むために、環境整備を進めていく考えを表明した。

関連:日本政府、Web3の環境整備を本格化 骨太方針を閣議決定 

暗号資産の税制改正は、日本国内の仮想通貨業界をはじめコミュニティの多くから喫緊の課題として挙げられる。

世界的な潮流に反し、実態に則さないことから有望スタートアップの人材の海外流出が相次ぐことが問題視されており、河野太郎デジタル相は就任前の今年2月、「自民党内で、税制改正すべく議論が始まっている」ことを明かした。

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Astar Networkと提携

ドコモは10月31日、国内発のパブリックブロックチェーンAstar Network(ASTR)を手がけるStake Technologiesと、Web3普及を目的とした基本合意を締結したことを発表した。

関連:NTTドコモ、Astar NetworkとWeb3普及の基本合意を締結

ドコモと提携するAstar Networkの渡辺創太CEOは、この件について「Web3の歴史が動いた」と歓迎。「日本が一丸となってWeb3で新しい歴史を切り開いていきたい」「強かった日本を取り戻したいので、引き続き海外で勝負していく」と抱負を述べた。

アスターネットワーク(Astar Network)は、日本発のパブリックブロックチェーン。渡辺創太氏が代表取締役CEOを務めるステイクテクノロジーズが開発を主導している。

21年12月には、ポルカドットのパラチェーンに接続するための枠(スロット)を、世界で3番目に獲得した。ポルカドットのネットワークを活用して、マルチチェーンに稼働するブロックチェーン。イーサリアムなど他のブロックチェーンがポルカドットに接続するための橋渡し的な役割も担う。

22年9月には、国内で初めてbitbankに上場を果たしており、日本の暗号資産取引所でもトークン売買が可能になった。

関連:日本発のパブリックブロックチェーン「アスターネットワーク(ASTR)」とは|特徴や仕組みを解説

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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