ポリゴン、「Polygon zkEVM」のメインネットのベータ版をローンチ
スケーリング技術の拡充へ
暗号資産(仮想通貨)ポリゴン(MATIC)のネットワークを開発するPolygon Labsは27日、イーサリアム(ETH)のスケーリングソリューション「Polygon zkEVM」のメインネットのベータ版を、予定通り同日にローンチしたと発表した。
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また同時に、Polygon zkEVMが完全にオープンソースになったとも説明。そして、今回のローンチはポリゴンやイーサリアム、そしてWeb3全体にとって重要な出来事であると述べた。
記念すべき最初のトランザクションは、イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏が実行。Polygon zkEVMのメインネットのベータ版は最初から、様々なdApps(分散型アプリ)やゲームプロジェクト、インフラプロジェクトが利用しているという。
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Polygon Labsは、今回のベータ版のローンチが最終的なゴールではないと説明。これから数カ月に渡って、Polygon zkEVMの発展に関する発表を行なっていくとしている。また、Polygon zkEVMはまだアルファ版であり、ローンチ時は完璧に機能しない可能性があると注意も促した。
Polygon zkEVMの特徴
Polygon zkEVMは、ゼロ知識証明を活用したロールアップ技術「ZKロールアップ」を導入したスケーリングソリューション。メインネットのベータ版の時点で、以下の4つの特徴を備えているとした。
- 自由参加型のパブリックネットワークである
- イーサリアムの仮想マシンと等価性がある
- ファイナリティが速い
- オープンソースである
ロールアップとは
メインのブロックチェーンのセキュリティを活用しながら、トランザクションの一部をオフチェーンで処理することにより、ネットワークの混雑解消を図るスケーリングソリューションのこと。
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今後については、Polygon Labsが最も重要視している「セキュリティ」を強化していくと説明。段階的に分散化を進め、何が起きてもユーザーが保護されるような対策を講じていくとした。
また、ネットワークの検閲耐性を確保するため、問題が起きた時にL1のイーサリアムブロックチェーン上でトランザクションを強制実行できるようにするとも述べている。
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