バイナンスとNBAバトラー選手らに集団訴訟

 

「未登録証券を宣伝していた」と主張

米国の法律事務所Moskowitz Law FirmとBois Schiller Flexnerは31日、最大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスと、関連インフルエンサーに対して集団訴訟を起こした。

バイナンスが、未登録証券を取り扱っており、インフルエンサーに報酬を支払って、ソーシャルメディア上でトークンを違法に宣伝していたと申し立てている。

訴状は、被告としてバイナンスのチャンポン・ジャオ(CZ)CEO、およびインフルエンサーとしては、全米プロバスケットボール協会(NBA)の選手ジミー・バトラー氏、投資関連コンテンツクリエイターのベン・アームストロング氏、グラハム・ステファン氏の4名を挙げた。

Moskowitz Law Firmは、今後他のインフルエンサーも集団訴訟の対象として追加していく予定だと述べている。

また、バイナンスはバトラー氏など著名人との間に「ブランド・アンバサダー」の契約を結び、バイナンスの宣伝や新規顧客の勧誘で協力していたと指摘。インフルエンサーが、バイナンスの扱う未登録証券を宣伝することなしには、バイナンスは今のように事業拡大できなかったと主張した。

訴状によると、訴訟はバイナンスが宣伝した仮想通貨により損をしたとする3人の原告によって起こされたものだ。バイナンスの行為に影響を受けた人々の数は「数百万人」になる可能性があるとも言及している。

訴訟に対して、被告の一人ベン・アームストロング氏は、次のようにコメントした。

Moskowitz Law Firmは、私がバイナンスのアフィリエイトプログラムで、未登録証券を宣伝したとして訴えている。

その証拠として、Moskowitzが引用しているのは米商品先物取引委員会(CFTC)によるバイナンスへの訴状だ。その中でCFTCは、ビットコインやイーサリアム、ライトコインなどを「コモディティ」としているところだ。

CFTCは仮想通貨の一部をコモディティとみなしているが、今回の訴訟ではそれを証券とみなしていると、見解の食い違いを指摘した形だ。

CFTCによる訴訟

米国では、米商品先物取引委員会(CFTC)がグローバル版バイナンスと、チャンポン・ジャオ(CZ)CEOらを提訴している。バイナンスが米国法を遵守せず、未登録で米投資家にデリバティブ取引サービスを提供したと申し立てた。

さらに、テロ資金供与対策やマネーロンダリング対策の基本的な手続きを実施していなかったことも問題視している。

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CFTC(商品先物取引委員会)とは

商品取引所に上場する商品や金利、デリバティブ全般など、米国の先物取引市場を監督する機関。1974年設立の政府機関。市場参加者を保護し、市場の健全性を確保するため、不正の防止・摘発を行う。「CFTC」は「Commodity Futures Trading Commission」の略。

▶️仮想通貨用語集

噂を否定

バイナンスは、インターポールがCZ氏を逮捕しようとしているというネット上の噂を否定したところだ。この噂は、Twitter上で「Cobie」というアカウントが拡散したもので、ビットコインやBNBはそれに反応し下落していた。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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