米コインベースCEO「SECと裁判で争う準備はしている」

仮想通貨規制の明確化へ

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースのブライアン・アームストロングCEOは18日、「CNBC」のインタビューで、必要であれば数年に渡って米証券取引委員会(SEC)と裁判で争う準備はしていると語った。

コインベースは先月、SECから「ウェルズ通知(Wells Notice)」を受け取ったことを公表。今回アームストロング氏は、実際に裁判を行なって規制を明確にする必要があり、判例を作らなくてはならないと述べた。

ウェルズ通知とは、企業や個人に対し、SECが法的措置を講じる予定であることを正式に伝える公文書。SECは、コインベースに上場しているデジタル資産の一部や、「Coinbase Earn」など同社のサービスを調査していた。

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アームストロング氏は今回、SECについて以下のように話している。

規制当局の仕事は明確なルールを公開すること。そして、その国の市場が安全に運営されるように努めるだけでなく、繁栄をさせなくてはならない。

私は、彼らが責任を完全に放棄しているように感じる。

コインベースが有価証券とみなされる仮想通貨を上場していることになれば、同社はSECに事業登録を行ったり、報告義務が課されたりして、運営の負担が増加する。

また、英バークレイズによれば、現行法では証券取引所が個人投資家に直接サービスを提供することが認められていないため、コインベースは取引所と仲介事業を分離させなくてはならなくなる可能性もあるという。

コインベースはウェルズ通知を受け取ったと発表した時点で、取扱銘柄やサービスが合法であることを確信していると主張。必要であれば規制の明確化や、SECの不公平さや不適切さを裁判で証明するために、訴訟にも応じると説明していた。

なお、17日に明かされたBittrexに対するSECの訴訟では、アルゴランド(ALGO)など6銘柄の有価証券性について説明された。特にALGOに関してはコインベースの取り扱い銘柄でもあるため、判決への注目度が高まっている。

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米移転も検討

コインベースは株式上場の審査以外にも、どの上場銘柄が有価証券に該当するのか質問をしたり、事業登録について提案をしたりして、SECとコミュニケーションをとろうと努めてきた。先月には、ステーキングサービスの証券法上の取り扱いに焦点を当てた意見書も提出している。

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それでも、SECの姿勢は変わらず「執行措置による規制」を継続。先月には、コインベースが米国外に取引拠点を創設することを検討していることが報じられた。

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また、海外メディアによれば、アームストロング氏は18日にロンドンで開催されたフィンテックのカンファレンスで、「このまま米国の規制に変化がなければ、本社を米国から移転することも考えている」とも話している。

SECは17日、事業登録せずに米投資家にも有価証券の取引・仲介・清算サービスを提供したとして、仮想通貨取引所Bittrexを告訴。そして、次に告訴されるのは、コインベースとの見方が上がった。

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コインベースとは

米拠点の大手仮想通貨取引所。2012年に創設され、2021年4月にはナスダックに株式を上場している。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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