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米財務省、仮想通貨の違法行為対策を議会に提案 DeFiへのマネロン規制も

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 不正対策に活用できる4つの技術を特定
  • 不審資金の凍結措置も提言した

クラリティ法案と共通する内容も

米財務省は今月初め、デジタル資産関連の違法行為に対抗するための技術についてレポートを公開し、米国議会に提出した。

昨年に成立した「ジーニアス法」に基づき、暗号資産(仮想通貨)を用いたマネーロンダリングや制裁回避などの不正に対抗するため、金融機関が利用できる戦略を調査したものである。

ギャラクシーリサーチの研究責任者、アレックス・ソーン氏は、今回のレポートには、現在審議中の仮想通貨市場構造法案「クラリティ法」と共通する要素が記されていると指摘。財務省による勧告がクラリティ法案の一部に影響を与えている可能性を指摘した。

まず、DeFi(分散型金融)におけるマネロンおよびテロ資金供与対策(AML/CFT)義務がある。

財務省は、議会に対し、どの種類のDeFiが、AML/CFT対策法に準拠する必要があるかを明確にするよう求めた。その際は、そのプロジェクトの役割やリスクを考慮する必要があるとしている。

また、議会に対して、銀行秘密法の中でデジタル資産に特化した金融機関の種類を明文化し、それに合わせたAML/CFTを規定するよう勧告した。こうした内容は、現在のクラリティ法案の内容とも足並みをそろえている。

一方で、仮想通貨業界からは以前より、従来型金融とは異なり、ユーザー資金や取引情報を管理する事業体が存在しないDeFiに銀行秘密法をあてはめることは不適当だと反対する意見が上がってきた。

関連:DeFi教育基金が米上院に提案、仮想通貨クラリティ法案(市場構造法案)の4つの原則とは?

DeFi(分散型金融)とは

ブロックチェーンを活用し、中央管理者不在の状態で行われる金融サービス、またはそのシステムを指す。「Decentralized Finance」の略。ステーブルコインの発行や通貨の貸出、仮想通貨取引所などがある。

さらに、財務省は「ホールド法」も提案。これは、金融機関が不正の疑われる活動に使われた仮想通貨を調査するため、一時的にその資産を凍結することを可能にするものだ。

こうした内容は、上院のクラリティ法案にも登場する。企業は裁判所命令なしに、疑わしい資産の一時凍結を行うことができるようになる。

不正検知に役立つ4つの技術

米財務省は、不正検知の精度向上と効率化に利用できる、4つの技術を挙げた。

  • 人工知能 (AI)
  • デジタルアイデンティティ
  • ブロックチェーン分析
  • API (アプリケーション・プログラミング・インターフェース)

AIについては、「不審な取引パターンの監視、不正事例レビューの迅速化、不審活動報告(SAR)の草案作成、ディープフェイク検出」などへの活用が期待されている。

デジタルアイデンティティについては、「顧客身元確認(KYC)の効率化や、なりすまし詐欺の防止」、ブロックチェーン分析は「取引の追跡、リスクの点数化、高リスクな相手方の特定」で活用できるとした。

さらに、APIについては、異なるシステム間のリアルタイムな通信を可能にすることで、コンプライアンス(法的順守)機能を自動化・統合する「基盤」としての役割を果たすとされる。

関連:トランプ大統領、銀行界の「仮想通貨改革」妨害を批判 クラリティー法案の早期成立を要求

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