ビットコイン乱高下の末29000ドル台を回復
マクロ経済と金融市場
27日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比524ドル(1.57%)高、ナスダック指数は287ポイント(2.4%)高と大幅反発した。
急落していた米地銀ファースト・リパブリック・バンクの株価反発のほか、フェイスブック親会社メタ・プラットフォームズの好決算によって市場心理が改善した。ハイテク株比率の高いナスダックではより顕著に表れている。
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仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比1.5%高の29,388ドルに。
海外のアナリストKing La Crypto氏は、バブル崩壊後に大底をつけて放物線上の高騰につながった2019年の相場と似たような軌跡を描いているとの見方を示した。
Swissblockのアナリストは26日、ビットコイン相場の最新の見通しについて分析。
カップアンドウィズハンドルのチャートパターンは依然有効であり、ネックラインのブレイクは「非常に強気」であるとした。
一方、調整局面では数日以内に1BTC=26,500ドルまでの下落を想定しており、ネックラインのリターンムーブがあれば25,200ドルもあり得るとした。
上値余地としては最低目標を1BTC=35,000ドルに据えた。エリオット波動(第3波)の目標は42,000ドル、拡張波では最大52,000ドル水準を見込む。
CryptoQuantのデータによれば、ビットコインの「推定レバレッジ比率」(ELR)は0.19までに低下した、21年12月以来の最低水準となる。
FTXショックの発生した昨年11月時点では0.4だった。ELRが低い場合、デリバティブ(金融派生商品)市場のトレーダーが低いレバレッジを利用してビットコインを取引しており、ボラティリティ(価格変動性)リスクが低いと見なされる。
昨日の値動きでは、ホエールアラートの誤作動とラベルミスを伴うFUD(Fear、Uncertainty、Doubt)で価格の乱高下を招き、ロング・ショートスクイーズが両面で発生。先物市場のハイレバレッジポジションが一掃された。
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暗号資産(仮想通貨)デリバティブ大手BitMEXのアーサー・ヘイズ元CEOは、「FRB(米連邦準備制度)が短期金利を引き下げるまで銀行破綻リスクを伴う金融危機は終わらないだろう」と述べ、短期金利を2%以下に引き下げ、イールドカーブが是正されるまで金融市場の不確実性は続くとの見通しを示した。
その上で、「このような相場の不確実性が長引けば、金(ゴールド)やビットコインの価格を押し上げる」と主張している。
今年3月に発生した米シリコンバレー銀行やシグネチャー銀行の相次ぐ経営破綻は大きな衝撃をもたらし、クレディ・スイスやドイツ銀行といった欧州の大手金融機関にも飛び火し、金(ゴールド)やビットコインなど代替資産への退避需要が高まった。
直近では、予想を超える預金流出が判明するなど経営破綻リスクが取り沙汰された米地銀ファースト・リパブリックの株価が暴落。金融不安が再燃し、市場心理の悪化を招いていた。
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