Magic Eden、AMM型NFTマーケットプレイスをローンチ

Magic Eden AMMのローンチ

NFT電子市場大手Magic Edenは28日、ソラナ(SOL)ブロックチェーン上で自動マーケットメイカー(AMM)をオープンしたことを発表した。

Magic Eden AMMは、2つの資産(SOL/NFT)間の販売価格を常に提示する自動販売機のような取引プラットフォーム。買い手と売り手双方のユーザーが「流動性プール」と呼ばれる取引市場を設置し、NFT(非代替性トークン)の複数の売り・買い注文を効率的に管理したり、手数料収益を得たりできる。

Magic Eden AMMの代表的な使い方としては、以下3種類が想定される。

  • トレーダーが「購入専用プール」を設置して決済通貨(SOL)を投入し、売り手を待つ。
  • クジラが「売却専用プール」を設置してNFTを投入し、買い手を待つ。
  • クリエイターが「売買両側プール」を設置して、流動性提供で手数料収入を得る。

提示される価格の算定式はプール作成者が設定する仕組みだ。例えば、Magic Eden AMMのバイサイドLPでは線形(例 0.1 SOLずつ増減)、指数関数的カーブ(例、5%ずつ増減)の2種類から選択できる。さらに詳細なパラメータを設定でき、プール作成者は自分の取引戦略や目的に合わせて価格設定をカスタマイズできる。

Magic Edenは新しいAMMモデルのプロモーションの一環で、流動性提供者側にかかるメイカー手数料に無料期間を設け、流動性プールで取引が行われるたびに提供者に支払う手数料収益について、1.3倍増量キャンペーンを実施中だ。賞金総額は673万円(5万ドル)となっている。

出典:Magic Eden

Magic EdenのAMMプールにアクセスするには、任意のコレクションページにアクセスし、右上のショッピングカートをクリックし、「Advanced Orders」を選択する。市場メイキングオプションが表示され、買い専用、売り専用、または両面を選択できる。

自動マーケットメーカーとは

英語で「AMM:Automated Market Maker」。一定の既定ルールに従い、自動でのマーケットメイクを可能にするシステムを指す。AMMはオーダーブックを持たず、代わりに仮想通貨同士のペアで構成される流動性プールを使用。自動価格決定メカニズムを内蔵することでスマートコントラクト上でトークンの即時交換を実行する。

▶️仮想通貨用語集

関連:AMM(自動マーケットメイカー)とは|仕組みやリスクを解説

Magic Edenとは

2021年9月にソラナ・ブロックチェーンのNFT電子市場としてローンチされたMagic Edenは、優れた検索性とユーザーエクスペリエンス(UX)を提供し、非開発者にも使いやすいNFTコレクション発行プラットフォーム「NFTローンチパッド」の人気もあり、ソラナNFTエコシステムで多くのユーザーとクリエイターを獲得してきた。

2022年10月には、NFT市場アグリゲーターでトレーダー向け機能を持つCoral Cubeと提携していたが、その目的は明らかにされていなかった。しかし、最新のMagic Eden発表でCoral CubeのAMM機能概要が引用されており、技術的な連携が示唆されている。

近年、Magic Edenはマルチチェーン戦略を進めており、ポリゴン(MATIC)ブロックチェーンのサポートを追加している。さらに、イーサリアム(ETH)ブロックチェーン上のNFTのアグリゲーション(自動集約)機能も提供している。特に、2023年3月にビットコイン版NFT「Ordinals」のマーケットプレイスをオープンしたところ、わずか数日でOrdinals市場におけるMagic Edenのシェアが50%を超えるまでに急増した。

関連:Magic Edenがビットコイン版NFT「Ordinals」市場で拡大

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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