Starknetが急成長、NFTイベントやバージョンアップへの期待か
Starknetの拡大
イーサリアム(ETH)のL2ネットワーク「Starknet」は、ロックアップされた総資産価値(TVL)が約13億円(1000万ドル)を超えており、過去2か月間で10倍に拡大している。
StarknetはZKロールアップという技術を導入した、パーミッションレス(自由参加型)のL2ネットワーク。ゼロ知識証明を活用し、トランザクションの一部をオフチェーンで処理することによって、ネットワークの混雑解消を図る。
Starknetを開発するのはイスラエルのStarkWare社で、Sequoia、Paradigm、Andreessen Horowitzなどの著名投資家から227億円(1億6500万ドル)を調達。2022年のシリーズDラウンドで1億ドルを調達した際に、評価額は80億ドルに達した。
Starknetでは、BraavosやJediSwapなど、使い勝手とセキュリティが高く評価される複数の分散型アプリケーション(Dapps)が稼働。さらに、ユーザーのエンゲージメントを高めるため、「Starknet Journey Map」といったNFT(非代替可能トークン)イベントも行われている。これらのイベントは、ユーザーがStarknetエコシステムに深く関与する機会となっている。
StarknetのTVLは、2023年3月の約144万9000ドルから、わずか2ヶ月後の5月には1,000万ドルを超える勢いで急騰した。成長率は10倍以上に達している。
2023年3月にはStarknetの分散型運営の初期段階が開始されたが、独自トークンである「STRK」のエアドロップ(無料配布)はまだ行われておらず、その実施計画も明らかにされていない。
ただし、初期のトークン供給量100億STRKのうち、約50.1%にあたる50億1000万STRKがStarknet Foundationに配分されている。この財団は、ネットワークの分散化を推進する目的でこれらのトークンを運用する。そのため、初期の貢献者やユーザーに向けて一部トークンがエアドロップされるとの期待感が高まっていると言える。
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Starknet Journey Map
Starknetのユーザー数やTotal Value Locked(TVL)に直接的な影響を及ぼしたかどうかは明確ではないが、少なくとも一部のユーザーの活動を促進する取り組みが開始されている。
例えば、Starknet上で動作する自己管理型ウォレットであるBraavosは、5月17日に「Starknet Journey Map」というNFTイベントを開始した。このキャンペーンでは、5週にわたって特定の課題をクリアすることで参加者は限定版NFTを獲得できる。
最初の課題では、参加者は「Starknet Pro Score」を10%以上に引き上げる必要がある。Starknet Pro ScoreはBraavosウォレット内で表示され、ユーザーのStarknet上のdAppの使用状況を反映する。
また、Argentウォレットの方は「Starknet Xplorer」キャンペーンを開催。8週間にわたるミッションとNFTミントに参加できる。
さらに、Starknetの開発計画を見ると、2023年6月にはバージョン0.12へのアップグレードが予定されており、これによりネットワークのスループット、つまりデータ処理能力が大幅に向上することが期待されている。これらの動きを踏まえると、Starknetへの関心が高まっている可能性がある。
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