バイナンス、23年4Qにタイにデジタル資産取引所をローンチへ 事業認可取得を発表

デジタル資産事業の認可取得

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは26日、タイで開設予定のデジタル資産取引所「Gulf Binance」が、事業ライセンスを取得したことを発表した。

Gulf Binanceは、「Gulf Innova Co., Ltd.」という企業とバイナンスの共同事業。両社については昨年1月、協業するために覚書(MoU)を締結したことが明らかになっていた。今回の発表では、2023年4Q(10月から12月)にGulf Binanceをローンチする計画だと説明している。

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Gulf Innovaは、タイの億万長者Sarath Ratanavadi氏がCEOを務める「Gulf Energy Development Public Company」の完全子会社。公式ウェブサイトによると、Gulf Energy Developmentは持株会社で、エネルギー事業、インフラ事業、デジタル事業を展開している。

バイナンスは、Gulf Innovaはタイ市場を深く理解していると説明。デジタル資産取引所の運営ではバイナンスと同社の強みを組み合わせ、ユーザーに最大限の価値を提供するとした。

Gulf Binanceは、同国の証券取引委員会(SEC)が監督する。バイナンスは「2022年以降、SECの規制に準拠することを最優先にする取引所を開設するために、規制当局とコミュニケーションをとってきた」と述べている。

バイナンスのアジア・欧州・MENA部門のトップによると、タイはブロックチェーン技術の利用に積極的で、仮想通貨領域も発展しているという。そして、今回の発表には以下のようにコメントを寄せた。

バイナンスの強みと、Gulf Innovaの現地における影響力やネットワークを活用し、タイのユーザーの需要に応えるため、ブロックチェーン技術の可能性を最大限に示していきたい。

タイのユーザーには、セキュリティや規制を優先した、信頼できるサービスを期待していて欲しい。

タイは首都バンコクが、英Recapが今年1に公開した「仮想通貨・ブロックチェーンの導入環境が整っている世界の都市ランキング」で10位になるなど、実際に仮想通貨に対する積極的な姿勢がデータでも示されている。

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バイナンスは、Gulf Binanceのデジタル資産事業に関する詳細について、ローンチが近づいてきたら改めて発表すると説明した。

バイナンスとは

取扱銘柄や取引高、登録者数が非常に多い大手仮想通貨取引所を運営。他にもベンチャーキャピタル部門の活動や教育コンテンツの提供、慈善活動など幅広い事業を展開している。2022年11月には、日本市場への進出を発表した。

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日本にも進出

バイナンスは、日本の金融庁から警告を受けたり、米商品先物取引委員会(CFTC)に提訴されたりする一方で、今回のようにグローバルに規制対応を進めている。また日本では、国内居住者向けに新たにサービスを開始する予定だ。

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昨日は、日本居住者向け新取引プラットフォームの設立に伴う移行計画を発表。グローバルの取引プラットフォームは、2023年11月30日をもって日本居住者向けサービスの提供を終了することなどを説明した。

この案内は日本語版も公開。日本向けの新プラットフォームにおける現物取引では、最初は30銘柄程度を取り扱う予定だと述べている。

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