利上げサイクル終了に近づき米国株反発、日銀会合は金融緩和策の継続の見込み|16日金融短観
6/16(金)朝の相場動向(前日比)
- NYダウ:34,408ドル +1.2%
- ナスダック:13,782ドル +1.1%
- 日経平均:33,485円 -0.05%
- 米ドル/円:140.2 +0.02%
- 米ドル指数:102.1 -0.7%
- 米国債10年:年利回り3.72 -2%
- 金先物:1,970ドル +0.08%
- ビットコイン:25,667ドル +2.4%
- イーサリアム:1,673ドル +1.5%
伝統金融
暗号資産
本日のNYダウ・ナスダック
本日のNYダウは+428ドルと大幅に反発。ナスダックも+156ドル高で取引を終えた。昨日のFOMC内容が消化され利上げサイクルが終了に近づいていることから楽観的な雰囲気が広がっている格好だ。
15日に発表されたFOMCの政策では追加利上げが一旦休止されたが、年末までにあと2回の追加利上げとの可能性は出ている。市場は7月のFOMCでの0.25%の追加利上げを有力視しているようだが、2回目の利上げ時期は未知数だ。パウエル議長は昨日の会見で今後の利上げペースについて慎重なアプローチを示唆したことから、今後の経済データに基づき断続的且つ小幅に追加利上げが行われる可能性が出ている。
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米小売売上高 予想より増加
昨夜発表の米国5月の米小売売上高は前月比0.3%増で前月の0.4%増を下回ったが、市場予想0.2%減を大幅に超えた。消費需要の底堅さが示されている。
具体的には、13カテゴリーのうち10で売上高が増加し特に自動車への支出拡大が影響したもようだ。
また、国内総生産(GDP)の算出に使用されるコア売上高(飲食店と自動車ディーラー、建材店、ガソリンスタンド除く)は0.2%増加し、前月の0.6%増から鈍化してきた。一方、小売売上高統計はサービス分野のカテゴリーが1つしかなくインフレ調整されないため消費環境全般を的確に反映しにくいとされている。
米新規失業保険申請件数も増加
昨夜発表の6月10日までの1週間の米国新規失業保険申請件数(季節調整済み)は、予想の24万9000件を超えて26万2000件となった。先週は26万1000件だった。ロイターによると、失業保険申請件数が横ばいとなった背景には、「ミネソタ州で一部の教職員が夏休み中に失業給付を受給できるようになった」ことがあるという。しかしこうした影響を踏まえてもレイオフはなお増加しており、これまでタイトだった状況は緩和しつつある格好だ。
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ドル円
ドル円は1ドル=140円台前半で推移。日本銀行が本日16日に実施する金融政策発表でイールドカーブコントロール(YCC)政策を軸とした現行の金融緩和策を続行する公算が大きく円安が続くと見られる。
経済指標
- 6月16日(金): 日銀金融政策決定会合 政策金利発表
- 6月16日(金)23:00: 6月ミシガン大学消費者態度指数・速報値
- 6月21日(水)23:00: パウエル議長発言
- 6月22日(木)21:00: 前週分米新規失業保険申請件数
- 6月22日(木)23:00: パウエル議長発言
米国株上昇
FOMC後に高まっているソフトランディグへの期待は株式市場を支えたようだ。S&P500種株価指数は6営業日で続伸し、ナスダック100指数は昨年3月以来の高値水準に戻った。一方、一部の銘柄には買われ過ぎの懸念も出ている。
個別銘柄の前日比:エヌビディア-0.8%、c3.ai+8.2%、AMD-2.4%、テスラ-0.3%、マイクロソフト+3.1%(6日続伸)、アルファベット+1.1%、アマゾン+0.5%、アップル+1.1%、メタ+3.1%。
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仮想通貨関連株横ばい
- コインベース|54.2ドル(+0.6%/+1.8%)
- マイクロストラテジー|277.9ドル(-1.7%/-1.6%)
- マラソン・デジタル|9.3ドル(-3.4%/-0.2%)
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