アマゾンウェブサービス、新たなブロックチェーンサービスを一般提供 BTCなどに対応

ブロックチェーンアプリに活用

IT大手アマゾンのクラウドサービス部門「AWS(アマゾンウェブサービス)」は27日、ブロックチェーン関連の新たなサービスの一般提供を開始したことを発表した。

今回の新サービスによって、開発者はシームレスにパブリックブロックチェーンと通信できるようになり、拡張性の高いアプリを速くかつ安全に構築できるようになると説明している。

一般提供を開始したのは、「Amazon Managed Blockchain(AMB)」に関するサービス。AMBはすでに提供されているサービスである。AMBは、パブリックとプライベートの両方のブロックチェーン上で、回復力のあるアプリを構築することをサポートしてくれるサービスだ。

今回の新サービスは、このAMBの機能を拡充する内容。新サービスは2種類あり、名称はそれぞれ「AMB Access」と「AMB Query」である。

AMB Accessは、複数のブロックチェーン上にあるデジタル資産や分散型アプリ(dApps)と通信するための機能。「遠隔手続き呼び出し(RPC:Remote Procedure Call)」という技術を即座に実行するための機能で、まずは暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)のブロックチェーンに対応する。

AMB Queryは、複数のブロックチェーンから、標準化とフォーマット化を行ったブロックチェーンデータを伝搬する機能。この機能によって、アプリは複雑なデータ変換を行ったり、高額なストレージコストを支払ったりする必要がなくなるという。この機能は最初は、ビットコインとイーサリアム(ETH)のブロックチェーンに対応するとした。

ユースケースとしては、AWSはウォレットとカストディ、またNFT(非代替性トークン)を活用した消費者との関係構築を例として挙げているが、パブリックブロックチェーンのあらゆる領域の開発者をサポートすることができると説明している。今回の新サービスはすでに、主要機関のデジタルイニシアチブで利用されているという。

カストディとは

投資家の代わりに資産を保有・管理することを指す。仮想通貨以外の資産にも広く使われる用語である。

▶️仮想通貨用語集

AWSの金融サービス技術部門のバイスプレジデントは、以下のようにコメントした。

今回の両サービスによって、摩擦がより少ない状態で、ブロックチェーンのネットワークとデータにアクセスできるようになる。開発者は、Web3のアプリをより簡単に作れるようになるだろう。

デジタル資産から消費者やブランドに関するものまで、新しいメインストリームのアプリの誕生を可能にすることを期待している。

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Web3事業へ尽力

AWSはWeb3事業にも力を入れている。例えば昨年6月、日本発パブリックブロックチェーン「アスターネットワーク(ASTR)」との協業を発表。コミュニティに選定された、アスターネットワーク上のプロジェクトは、約1,000万円分のAWSクレジットと技術サポートを提供してもらえるようになったと説明した。

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また、アマゾン本体については、NFT電子市場をリリースする計画が報じられている。公式発表はないが今年4月には、電子市場の立ち上げに向けて最終段階に入っていることが複数の情報筋によって伝えられた。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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