SEC、リップル社裁判で中間控訴の必要性訴える

類似ケースを引用

米国証券取引委員会(SEC)は8日、リップル社の訴訟に関する新たな文書を裁判所に提出し、リップル社の先週の主張に反論した。リップル社はSECが申請した中間控訴を却下するよう裁判所に要請していた。

SECは、特定の事項が”matter of law(法的な論争点)”であると強調しており、中間控訴によってその点についての議論を進めたいと考えている。具体的には、リップル社が行っているXRPの一般投資家向けのプログラム販売等が「投資契約」に該当するかという点だ。SECは、これに関してリップル社が証券法に違反していると主張している。

さらに、SECは「Howeyテスト」を根拠として、過去の類似ケースにおいても中間的な審査が行われた経緯を示している。

SECの提出文書には、他の訴訟例との法的対立が存在することが明記されている。Terraform、LBRY、Balestra、Telegram Grp.といったケースが挙げられ、それぞれの判決が今回の訴訟とは異なる結論を導き出している点が強調されている。SECは、これらの問題について中間控訴を通じて法的明確性を得ることを目指している。

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Howeyテスト

特定の取引が「投資契約」という証券取引の定義の一つに該当するかどうかを判定するテスト。1946年のHowey社訴訟事件の際に裁判所が「投資契約」の判断基準として定めた。いくつかのICOプロジェクトがこのテストスコアを計算して、トークンの「証券性」を検証している。

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裁判の長期化による利益

一方、リップルの代理人弁護士は1日付の提出書類で、SECの中間控訴が必要な法的条件を満たしていないと主張し、これにより訴訟が不必要に長引くことになると懸念を示した。

中間控訴は、一審の裁判が最終判決に達する前に、特定の命令や決定について控訴裁判所に問題を提起する手続きを意味する。これは重要な法的問題について高等裁判所の意見や判断を求めるためのものだが、訴訟全体の進行を遅らせる可能性がある。

SECの新たな文書では、「リップル社の主張は誤りだ」との立場を取っている。SECは「我々はこの訴訟を迅速に解決したいと考えているが、リップル社は訴訟の長期化を狙い、XRPの販売を続けるための時間稼ぎをしている」との見解を示している。

我々は、この訴訟をできるだけ迅速に解決することを最優先としている。しかし、リップル社は2020年以降のODLの純売上高が30億ドルを超えるXRPの公開市場での販売を続けることに利益を見ている。

今年7月、連邦地裁判事アナリサ・トーレスは、リップル社がXRPを機関投資家へ販売する手法が証券法に違反するとの判断を下しながらも、個人投資家への販売に関しては違反ではないとの見解を示していた。

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