仮想通貨取引所HTX(旧Huobi)、イーサリアム12億円相当が不正流出 ユーザーの資産は安全
イーサリアムが不正流出
暗号資産(仮想通貨)取引所HTX(旧Huobi Global)のアドバイザーであるジャスティン・サン氏は25日、ハッカーの攻撃によってHTXからイーサリアム(ETH)が5,000ETH(12億円相当)不正流出したことを発表した。
攻撃は受けたが、関連する問題は全て解決済みであると説明。問題の詳細は述べていないが、ユーザーの資産は安全で、HTXのプラットフォームは通常通り稼働しているとした。
サン氏の説明によれば、HTXがハッカーから攻撃を受けたのは日本時間24日の午後7時。攻撃には即座に気づき、すばやく対応したと主張している。
そして、資産を全額返金すれば、ハッカーには盗難した資産の5%を与えると説明。7日以内に返金されなければ、法執行機関にハッカーの情報を提供すると述べた。
サン氏は、HTXのユーザーの資産は全体で30億ドル(4,460億円)相当あるとし、被害額は大きくないと主張。盗難された金額は、HTXのプラットフォームにおける2週間分の利益に相当する額だと説明している。
また、サン氏は、資産を全て返金すれば、ホワイトハッカーのアドバイザーとして攻撃者をHTXで雇用するとも述べた。
Huobiから改名
Huobi Globalが、HTXへ名称を変えることを発表したのは今月13日。グローバルブランドとして、HTXにリブランディングすると説明した。各アルファベットは以下の内容を表している。
- H:Huobi
- T:TRON(トロン)
- X:Exchange(=取引所)
ほかにも、最初の2文字「HT」が取引所のネイティブ通貨「フォビトークン(HT)」を表しているなどと由来を説明。サン氏が創設した仮想通貨トロン(TRX)にコミットしていく意思も示している。
HTXの新たなミッションは「地球上の80億の人々に金融の自由を提供するというビジョンのために、メタバースの『自由港(無関税港)』を作ること」だとした。
この時の発表でHTXは、中央集権型取引所のリスクを軽減し、資産のセキュリティを高め、分散性の持続可能な発展を促進していくと述べている。
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中央集権型取引所とは
HTXやバイナンスなどのように、企業らの組織が運営する取引所のこと。英語では「Centralized Exchange(CEX)」と表記する。反対の意味を表すのは「分散型取引所」で、英語表記は「Decentralized Exchange(DEX)」である。
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