「今の日本におけるビットコインの価値」Diamond Hands東氏が語る——「Beyond The Price」第3回放送内容

第3回 Beyond The Price

CoinPost Globalが9月28日に公開した3回目の「GM Radio: Beyond The Price」には、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)とライトニングネットワーク(LN)の技術プロバイダー「Diamond Hands」を共同創設した東晃慈氏が参加した。

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Diamond Handsは、ビットコインやLNの普及を推進するために活動。ツールやプロダクトの開発・支援に加え、リサーチも行い、ノード運用に関する情報などを日本内外へ発信している。

仮想通貨取引所のbitbankやbitFlyer、不動産大手のオープンハウスグループらが支援するDiamond Handsは、企業向けにも総合的なサービスを提供。ビットコインを軸にした自由で新しい経済圏を実現しようとしている。

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ポッドキャストの内容

今回の配信のテーマは「今の日本におけるビットコイン」。東氏のポッドキャスト(英語)は以下のX内のリンクから聴くことができるが、ここから配信内容のポイントを紹介していく。

まず、東氏がビットコインに興味を持ったきっかけは、その経済構造。投資資産として注目したり、仮想通貨全体に興味を持ったりしたわけではないと述べ、どの企業にも政府にも属さない分散化されたデジタル通貨という特徴に引かれたと説明している。東氏はビットコインを活用した実験的な取り組みを2014年に始めた。

また、決済企業などの仲介者を必要としないビットコインは、従来の金融システムよりも優れていると指摘。拡張性に課題はあるが、その問題を解決するための手段としてLNにも興味を持ち始めたという。

東氏は、ビットコインの革新的な点は政府の検閲や企業による支配から逃れられるよう強固に分散化していることだと強調。中央集権的な管理者がおらず、単一障害点がないことがビットコインの優位性であると語った。

日本におけるビットコイン

東氏はビットコインの魅力について、価値の保存手段にも言及。物価が上がってインフレが進み、円の価値が下がっている今の日本では特に、ビットコインで資産を保存しておく方が良いとの見解を示した。

ビットコインがインフレヘッジに利用できるという見方は以前から聞かれている。東氏は、日本は貯金を好む傾向が強いが、その資産をビットコインに変えるという方法もあると語った。

また、米国でビットコインが有価証券に相当すると考えられていないことにも優位性があるとも指摘している。

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Diamond Handsについて

仮想通貨には非常に多くの種類があり、コミュニティや開発者らはそれぞれ様々な見方を持つ。例えば、ビットコインについては処理速度が遅いといった批判ももちろん上がっている。

ビットコインの処理速度や拡張性を解決するための手段として、LNに東氏が興味を持ち始めたのは2018年。その後2019年にはウォレットの原型を開発した。そして、Diamond Handsを2021年に創設している。

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東氏は、従来の金融システムと比較し、ビットコインやLNは分散性と検閲耐性を重視するため、使いやすいプロダクトを開発するのは難しいと課題も指摘。

一方で、数年前と比べるとこの問題も大幅に改善してきたとし、まだやらなくてはいけないことは多いが、トラストレス(信頼不要)という仕組みを維持しながら、今後も開発・支援を行なっていくとした。

日本のビットコインのコミュニティについては技術力が高いと東氏は評価。利益を優先する傾向にあるアジアの他地域と比較すると、日本のコミュニティは技術を試すことを好む傾向があると話している。

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