JPモルガン強気予測「ビットコインETFの承認は来年1月まで」 グレースケールやブラックロックに新たな動き
JPモルガン強気予測
米メガバンクJPモルガンのアナリストは現物型ビットコインETFの承認確率について強気な予測を示した。水曜日のレポートで、ビットコインETFが2024年1月10日までに承認される可能性が高いと述べた。また、ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリストは、ビットコインETFが1月に承認される可能性は90%あると付け加えたという。
JPモルガンのアナリストはレポート内で、「現物型ビットコインETFの承認タイミングは特定できないが、数ヶ月以内に明らかになるはずだ。Ark Investと21Sharesの共同申請の最終期限である2024年1月10日よりも前に行われる可能性が高い」と書いている。
現在のスケジュールでは、Ark Investの最終判断期限が2024年1月10日、その次がブラックロックの申請で3月15日前後となる。
なお、昨日米SEC(証券取引委員会)のゲンスラー委員長はブルームバーグ取材でビットコインETF(上場投資信託)の審査進捗について「SECスタッフは複数のETF提出書類について作業をしている」と述べた。
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グレースケールが再申請
仮想通貨ファンド大手グレースケールは昨日、ビットコイン投資信託GBTCをビットコインETFに変換しArcaに上場させる申請を再びSECに提出した。
背景には先週、SECがGBTCを現物のビットコインETFに転換することをめぐる裁判の有利な判決について上訴(控訴)しなかったこと。グレースケールは新たに簡易版の申請を行い、「GBTCは規制当局の承認を受け次第、ETFとして運用する準備が整っている。グレースケールはGBTCの投資家を代表し審査に関する問題についてSECと協力的かつ迅速に取り組んでいきたいと考えている」と述べている。
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グレースケールのCLO(最高法務責任者)は前日、「現物型ビットコインETFが登場するのはもはや確実なことだ」とコメント。また、同じくETFの申請を進めているギャラクシーデジタルのノボグラッツCEOは「年内にも承認されるとみている」とより強気な予測をした。
ブラックロックが申請修正
さらに、米金融大手ブラックロックは昨日、承認率を高めるために申請中のビットコインETFに修正内容を加えた。ARK Investとフィデリティに続く動きだ。
ブラックロックは修正内容でビットコインETFを申請するライバル企業が増えている状況を認め「競争のため、本ETFが当初の市場受容と規模拡大を達成できる保証はない」とした。また、ETFのベンチマーク指数の詳細も盛り込んだという。
現在SECの審査を待っているETFは上述のグレースケールの再申請を含めて計12件。昨日、仮想通貨オンチェーンデータサイトCryptoQuant.comはETFによる市場効果について「米国で承認されれば、ビットコインは9,000億ドルの資産となり、仮想通貨市場全体は1兆ドル規模まで成長するだろう」と予測した。
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