CMEのBTC先物の5300億円OI(未決済建玉)、トップのバイナンスに迫る
ビットコイン先物のOI
米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)は、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の先物取引におけるOI(未決済建玉)がバイナンスに迫っている。
coinglassのデータによると、本記事執筆時点のCMEのOIは35.5億ドル(5,290億円)相当でバイナンスに次いで2位。マーケットシェアは22.73%で、バイナンスは24.79%である。この傾向は2021年10月ごろの強気相場の時にも見られた。
このOIは未決済のままのポジションをドル建てで表した金額のこと。CMEがBybitを抜いて2位に上がってきた6月24日時点でCMEのOIは27.4億ドルで、バイナンスは45.3億ドルだった。以下のcoinglassのデータによると、ビットコイン価格の上昇に合わせ18日ごろからCMEのOIが大きく増加してきている。
一方で、米国で規制下にないバイナンスのOIはCMEのようには増加はしていない。ビットコインが最高値を記録した2021年11月以降のバイナンスのOIは以下の通りで、取引が減少してきていることがわかる。
CMEは規制下にある米取引所。今回のシェアの増加は機関投資家マネーが流入しているとの見方もあるが、ビットコインの先物や永久先物のOIは、ビットコイン建てでは増加していないとの指摘も上がった。
ビットコインの需要
本記事執筆時点のビットコインの価格は約514万円(bitFlyer参照)。米国で初めてビットコインの現物ETF(上場投資信託)が承認されるとの思惑や地政学リスクの高まりなどの要因で最近は上昇傾向にあり、年初来高値も更新した。
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中でもビットコインの価格を押し上げている要因として注目を集めているのが現物ETF承認への期待。米証券取引委員会(SEC)はビットコイン先物ETFは承認しているが、投資家保護への懸念などから現物ETFは承認してこなかった。
現物ETFは実際にビットコインの現物を保有して運用されることから、投資家からの期待は大きい。現在は資産運用最大手ブラックロックらが、SECの懸念を軽減する仕組みを導入してETFを申請中。現物ETF承認による影響の考察は以下の記事にまとめている。
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