「規制対応とユーザーを重視」バイナンス新CEOがビジョンを発表

バイナンス新CEOのビジョン

暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスのリチャード・テン新CEOは27日、同社のブログで自身のビジョンを発表した。

これから特化することの1つとして挙げたのは規制対応の強化。業界全体として現在よりも政策立案者と協力する必要があると述べ、グローバルな規制の構築に貢献していきたいと説明している。

バイナンスでは先週、米司法省らとの和解に伴ってチャンポン・ジャオ(CZ)氏がCEOを退任。その後、金融サービスや規制に関して30年超の勤務経験があるテン氏がCEOに就任した。テン氏はそれまでバイナンスで地域市場部門のグローバルリーダーを務めていた。

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今回テン氏は、自身のこれまでの経験を活かして、バイナンスのミッションの中心である「お金の自由」を実現すると主張。全ての利害関係者の期待を超えられるようにCEOの仕事に取り組むとも述べた。そして、過去2年間は人材雇用などを行なって、バイナンスはコンプライアンスの問題に取り組んできたと説明している。

また、バイナンスとして、今後も継続してユーザーが価値を見出せるようなプロダクトを提供していくとも述べた。

ユーザーについて

バイナンスは以前からユーザーを大切にする姿勢を示しているが、今回テン氏はその姿勢を継続していくことも表明した。CEO就任時にX(旧ツイッター)に投稿していたように改めて、ユーザーが今後もバイナンスの財務力、セキュリティ、安全性に自信が持てるように取り組んでいくと述べている。

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テン氏は今回、バイナンスの資本構成において負債はないと表明。また、ユーザーの全資産は1対1の割合で保有しているとし、ユーザーの資産が安全であることを強調している。

Web3の未来について

今後についてテン氏は、ブロックチェーンの可能性をこれからも追求していくと説明。具体的には金融包摂を促進したり、国際送金で技術を活用したり、取引コストを削減したりするなどのメリットを提供できるようにしていくとした。

そして、世界を変える可能性のある金融技術を利用できるようなエコシステムを構築するために、今後もWeb3の発展や普及を推進していくと述べている。

バイナンスについては、これから「責任ある成長」の次の段階に移行すると説明。業界の未来に仮想通貨投資家が自信を持てるように、世界の政策立案者と意味のある対話を行っていくとした。

なお、「The Block」によれば、米司法省らとの和解の後にバイナンスからは1,480億円(10億ドル)超の資産が出金された。米ドルをサポートしていない取引所におけるマーケットシェアは、今年初めの70%から45%以下に減少しているという。

バイナンスとは

取扱銘柄や取引高、登録者数が非常に多い大手仮想通貨取引所を運営。他にもベンチャーキャピタル部門の活動や教育コンテンツの提供、慈善活動など幅広い事業を展開している。22年11月には、日本市場への進出を発表した。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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