仮想通貨Worldcoin、分散化目標と助成金プログラムを初公開
500万ドルの開発者助成金など
OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏が他のメンバーとともに立ち上げたAI・仮想通貨プロジェクトWorldcoinは、初の助成金プログラムを公開した。開発者の参入を促す狙いだ。
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助成金プログラム「Worldcoin Tech Tree」はWorldcoinの方向性を主導する非営利のワールドコイン財団が発表したもの。「世界的なデジタル・インフラストラクチャの一部になるためには、Worldcoinはインターネットそのものと同じくらい堅牢で、広範で、中立的でなければならない」としている。
具体的には、500万ドルのWorldcoin(WLD)助成金を開発者向けに提供。この助成金はオープンエンドのものとして利用することができるという。
オーブ製造分散化など
Worldcoinのブロックチェーン責任者であるレムコ・ブローメン氏は、The Blockに「助成金プログラムの中で最も魅力的な項目の1つは、オーブの第2の製造者となり、工場全体をスピンアップさせることだ」と話した。
「オーブ」とは、OpenAIのアルゴリズム技術を利用する球体のような機器でユーザーの目の虹彩をスキャンすることで個人を識別し、ユニークなID(World ID)を生成する。このWorld IDを持つユーザーは定期的にWorldアプリで、WLDの無料配布を請求できる。
また、Worldcoinは助成金プログラムの発表に際しプロジェクト分散化目標についても言及し「TCP/IPやWiFi、英語のような分散型の堅牢性を実現したい」と述べている。それを実現するために注力する3つの分野は、独立したチームによるオーブ製造の分散化、分散型ガバナンスの新しい形態、そして分散型の堅牢性とプライバシーの必要性のバランスであると示した。
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