Uphold、補助型のセルフカストディウォレットをローンチ まずは仮想通貨XRPに対応

安全性と利便性の両立へ

Web3金融プラットフォームを提供するUpholdは7日、補助型のセルフカストディウォレット「Vault(ベータ版)」をローンチしたことを発表した。

Vaultは、セルフカストディのセキュリティと中央集権型金融(CeFi)の利便性を組み合わせたウォレットで、一般の人々でも使いやすい設計を目指している。まずは暗号資産(仮想通貨)XRPに対応しており、今後サポートする銘柄を増やしていくと説明した。

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セルフカストディ型のウォレットとは

取引所などではなく、自分で秘密鍵を管理して資産を保有するために使用するウォレットのこと。「自己ホスト型」や「自己管理型」などと呼ばれることもある。

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同社は米国や英国などの規制機関に登録し、公式サイトによれば184超の国で事業を展開。仮想通貨だけでなくゴールド(金)や法定通貨等200超の金融商品を購入できるサービスなどを提供している。

一方、公式サイトのトップページは仮想通貨に重点を置いており、従来のサービスではXRPに加え、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など多くの銘柄を取引することが可能だ。

今回リリースされたVaultについては、次は2024年1Q(1月から3月)にビットコインに対応する予定だと説明している。

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Vaultの特徴

仮想通貨のセルフカストディ型のウォレットを巡っては、秘密鍵の管理などWeb3特有の行為が、仮想通貨の普及を妨げているという声が多く上がっている。Vaultの大きな目的の1つが、仮想通貨への参入障壁を下げることだ。

例えば、これまでは秘密鍵を紛失すると、同時に自身の資産にアクセスすることができなくなっていたが、Vaultでは「鍵の交換」ができるようになっている。この機能によって、秘密鍵を失ってもユーザーは資産へのアクセスを回復させることができる。

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Vaultはマルチシグのウォレットで、3つの内2つの鍵をユーザーが所有し、もう1つはUpholdが所有。Upholdが所有する鍵は、単純にユーザーが行うトランザクションに連署することと鍵の交換に使われるという。

そして、何らかの理由でUpholdへアクセスできなくなった場合でも、2つの鍵とUpholdのツールを組み合わせることでブロックチェーン上でいつでも資産を移動できるとした。

Uphold LabsのCEOは今回の発表で以下のようにコメントしている。

暗号化のネットワークは、許可や仲介者が必要ないように設計されてきた。デジタル上の自己主権は基本的権利だ。

Vaultは個人の資産の所有権と管理権を所有者自身に与え、ユーザーが自律性と安全性と確実性を持って新しいWeb3の世界へアクセスできるようにする。

Vaultの使用料は年50ドル(約7,100円)。特にFTXの破綻後から、セルフカストディ型のウォレットの需要が高まっている。

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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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