大手銀BBVAスイス支社、リップル社傘下のMetacoと提携
仮想通貨カストディで提携
欧州の大手金融機関ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)のスイス部門は7日、暗号資産(仮想通貨)のカストディ事業で、米リップル社傘下のMetaco(メタコ)と提携すると発表した。
メタコは2015年にスイスで設立された企業。仮想通貨の保管や取引をはじめ、トークン化、ステーキング、スマートコントラクト管理まで行えるデジタル資産のプラットフォーム「Harmonize」が主力製品だ。リップル社は5月、メタコを約344億円で買収した。
今回の提携により、BBVAは今後メタコの「Harmonize」を使ってカストディ(保管)サービスを提供する。BBVAは以前より、スイスでビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の取引・保管サービスを提供してきた。
現実資産トークン化も念頭に
BBVAは、「Harmonize」の環境により、トランザクションの検証がより迅速になり、仮想通貨を規制当局が要求する最高のセキュリティ基準に従って保管することもできると述べた。
今後数か月のうちに、BBVAの保管する仮想通貨はインターネットから遮断されたコールドウォレットに移され、第三者によるアクセスを完全に防止し、セキュリティがさらに高まるとも説明している。
また、BBVAが将来、現在取り扱っているビットコインやイーサリアムに加えて、他の仮想通貨の取引を行うことも可能になると続けた。さらに、従来型資産の「トークン化」サービスも提供できるようになるとしている。
現実資産(RWA)トークン化は現在注目が高まっている分野であり、米金融大手JPモルガンや英金融大手スタンダードチャータード銀行の投資部門も参入しているところだ。
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RWAとは
「Real World Asset(現実資産)」の略。ブロックチェーン上でトークン化されるRWAには不動産、アート作品、トレーディングカード等の実物資産、株や債権等の有価証券などが含まれる。
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IBMやHSBCとも提携
メタコは、これまでにも様々な企業と提携を結んでいる。最近の事例では、米IT大手のIBMによるコールドウォレットをサポートするソリューション「IBM Hyper Protect Offline Signing Orchestrator(OSO)」で、IBMに協力している。
また、金融大手HSBCが計画している、トークン化有価証券のカストディサービスにも関わっている。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します