ビットコインのレイヤー2でEVM互換性を備える「Bitfinity」が700万ドル調達

ビットコインのレイヤー2

ビットコインのレイヤー2ネットワークであるBitfinityが、合計700万ドル(10億円)の資金を調達し、評価額が1億3000万ドル(190億円)に達したことがわかった。海外仮想通貨専門メディアThe Blockが11日に独占的に報じた。

このプロジェクトは、Polychain Capital、ParaFi Capital、Warburg Serres、Dokia Capital、Draft Venturesといった著名な投資家からの支援を受けている。

資金調達について、Bitfinityは2021年のシードラウンドで約100万ドルを調達し、その後昨年6月に完了したグロースラウンドで追加の資金を確保した。これら2件の資金調達はどちらもトークン投資で行われ、メインネットの立ち上げに向けた注目度を高める目的で、公表するに至った。

設立者のマックス・チェンバリン氏によると、Bitfinityは現在テストネットの段階にあり、メインネットの立ち上げは今月末か2月初旬を予定している。

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OrdinalsやBRC-20向けにdApps展開

このプロジェクトは、Internet Computerプロトコル上に構築されており、ビットコインやその他のビットコイン上で発行されている資産(OrdinalsやBRC-20)のレイヤー2として機能する。

Bitfinityを利用すると、OrdinalsやBRC-20向けに、Solidity(イーサリアムのプログラミング言語)で書かれたスマートコントラクトを展開することができる。また、ビットコインによって1対1で裏付けられたChain-key Bitcoin(CKBTC)にアクセスできるようになる。CKBTCは、Internet Computerで流通するBTCのデリバティブトークンである。

関連:BRC-20とは?ビットコインのトークン規格がもたらす可能性と課題

Bitfinityはまた、1000トランザクション毎秒(TPS)以上の速度を持つ次世代EVMとされている。チェンバリン氏は「Bitfinity EVMは、イーサリアムの100倍のスピードと低コストでEVM dAppsのデプロイを可能にする」と述べた。

既に、Bitfinityエコシステムには、Internet ComputerのDEXであるSonicや、イーサリアム圏のデリバティブ流動性プロトコルSynthetix、分散型融資プロトコルLiquityなど、いくつかのdAppsが構築されている。

Bitfinityの詳細

Bitfinityのドキュメンテーションによれば、同プラットフォームは「Chain-Key」という閾値暗号スキームを採用しており、これを用いてBitfinityとBitcoinブロックチェーン間に安全かつ分散型のブリッジを構築する。このシステムでは、どのノードも全てのキーシェアを単独で保有することはなく、代わりに「moon-math」と呼ばれる特別なプロセスを通じて定期的に新しいキーシェアが生成される。これによりブリッジのセキュリティが強化され、より安全な取引環境が提供される。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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