ビットコイン新興企業への投資機会を提供──BTC特化のVC「Lightning Ventures」のMike Jarmuz氏が語る
第14回 Beyond The Price
12月22日に公開した14回目の「GM Radio:Beyond The Price」には、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)に特化した企業に出資するベンチャーキャピタル(VC)「Lightning Ventures」でマネージングパートナーを務めるMike Jarmuz氏が参加している。
今回の配信は、ツイッター(現X)のスペースで昨年2月に配信したGM RadioをBeyond The Priceとして再構築したものである。
Lightning Venturesのミッションは、革新的なビットコイン関連企業の成長を加速させること。同社のメンバーは、将来的にビットコインが世界的な金融資産になると信じているという。
具体的にはビットコインのインフラや決済サービスを構築する企業や、ライトニングネットワークを活用する企業などに出資している。
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ポッドキャストの内容
今回の配信タイトルは「従来のVCモデルの投資VSトークンセールの投資」。ポッドキャスト(英語)は以下から聴くことができるが、ここから配信内容のポイントを紹介していく。
Jarmuz氏は、以前は様々なスタートアップ企業に投資をしていたが、1年半前にLightning Venturesを創設したと説明。創設の目的は、ベンチャーキャピタルの関心をビットコインに集める必要性を強く感じたからだと話した。
Lightning VenturesはGM Radio配信時までに、ビットコイン関連企業の約30社に出資している。ウォレット企業や取引所に加えて、ライトニングネットワーク関連企業、ショッピングや電子商取引、ビットコイン(sat)還元サービスなどを提供する企業に出資しており、エコシステムは大きく成長したと話している。
そして、同社の目的は「あらゆる人々に、ビットコインのスタートアップ企業への投資機会を提供すること」と説明。また、Jarmuz氏自身は「人々が企業への投資に踏み出せるようにすること」に特化していると述べた。
Lightning Venturesは、ビットコインの短期的な値動きに影響を受けないスタートアップ企業に投資している。
出資先に望むこと
出資先に求めることを聞くとJarmuz氏は「収益があること」を挙げた。他にも「創設者が1人の場合は技術の専門知識があること」「理想的に特異な創設者であること」「過去に協業したことのある共同創設者が立ち上げた会社であること」「人気がある、または成長しているプロダクトがすでにあること」も挙げている。
他には「他に誰が投資しているか」も確認すると説明。そして、出資の際の情報が多くないため、初期の段階ではどんなメンバーが所属しているチームなのかを確認することが非常に重要であるとも語った。
Jarmuz氏はベンチャー投資について、失敗することが多くても、成功した投資で全てを補うことができることが特徴だと話している。
投資モデル
仮想通貨領域ではトークンセールに参加することで投資するケースもあるが、このスタイルは自身には合わないとJarmuz氏は語った。
すぐにトークンを売りたいと考えている投資家には向いているが、長期に渡って創設者と協業する投資家には合わないと話している。そして、従来からあるベンチャーキャピタルの流動性の低い手法が自身には合っていると述べた。
仮想通貨のベンチャーキャピタルの傾向については、ビットコインの注目度が高まっていると語った。「次のビットコイン」を探すよりは、ビットコインのブロックチェーン上の有望なプロジェクト探しにベンチャーキャピタルは注力していると話している。
今回の配信を収録した23年2月27日のビットコイン価格は、まだ2万3,000ドル台で推移していた。
Jarmuz氏は、注目を集める外部のプロジェクトは最終的にはビットコイン上で展開されるとの見方を示している。
GM Radio:Beyond The Price配信まとめ
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します