アバランチ、Durangoアップグレードを実施 サブネットの相互運用性向上

新プロトコル「Teleporter」をリリース

暗号資産(仮想通貨)アバランチ(AVAX)は7日、Durangoアップグレードを実施し、新たなクロスチェーン・メッセージング・プロトコル「Teleporter」を立ち上げた。

アバランチのサブネット・エコシステム全体の通信を改善し、それぞれのアプリケーションの独自チェーンやサブネットのネットワークをより連携して動作させることを目的とするプロトコルだ。

アバランチでは、誰でも複数のノードから構成されるネットワークを構築することができる。このネットワークが「サブネット(Subnet)」と呼ばれており、その用途に応じてカスタマイズも可能だ。

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アバランチを開発するAva LabsのEmin Gün Sirer創設者兼CEOは、次のように説明した。

Avalanche Warp Messaging(AWM)とTeleporterは、アバランチのブロックチェーンが相互通信する方法と、開発者がクロスチェーンアプリケーションを即座に簡単に構築できる方法の新しい土台となる。

ユーザーと開発者のエクスペリエンスをさらに向上させ、アバランチの相互運用性のリーダーとしての地位を確固たるものとする。

高速・安全で相互接続されたブロックチェーンアプリケーションを開発したい人々にとって、アバランチがより便利になるとする格好だ。

なお、Avalanche Warp Messaging(AWM)とは、サブネット間の相互運用をブリッジなしで可能にする機能である。

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「Teleporter」の広げる可能性

今回リリースされたTeleporterは、ネットワーク内のあらゆるEVM(イーサリアム仮想マシン)チェーン間の円滑な接続を促進し、クロスチェーン・メッセージの送受信が簡単にできるインターフェイスを開発者に提供する。

Teleporterを使うと、アバランチ内の各チェーンはトークンやNFT(非代替性トークン)のブリッジ、データや価格フィードなどをスムーズに相互伝達することが可能だ。

それにより、開発者にとってはアプリケーション構築がより簡単になり、ユーザーも完全なEVM相互運用性を提供するサブネット横断アプリを使用できるようになる。

アバランチは、Teleporterを使ってできることの例として、クロスチェーンスワップや、あるサブネットで別のサブネットの機能のロックを解除できるゲーム環境を作成したりすることを挙げた。

機関ユーザーが、ステーブルコインUSDCをサブネットのネイティブ・ガス(手数料)トークンとして使用することもできるとしている。

Ava Labsは1月に新たなスケーリングソリューション「Vryx」を発表していた。10万TPS(1秒間に処理できるトランザクション数)を実現するものとしている。

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