中国アリペイがアバランチと試行するWeb3クーポンプログラム、東南アジアから展開

Web3クーポンプログラム

中国の巨人アリババ グループが手掛ける主要決済サービスのAlipay(アリペイ)が、アバランチ・ブロックチェーンを用いたWeb3対応のクーポンプログラムの概念実証(PoC)を実施していることが19日に明らかになった。

この試みは、東南アジアのユーザーに向けに提供されており、提携ブランドのミニゲームを通じてクーポンを獲得する機会を提供している。これらのクーポンを利用することで、利用者はこの地域にある500店舗で取り扱う、10社の人気ミルクティーブランドの商品を最大50%オフで購入できるようになる。

このサービスは「Alipay+ D-store」という、Alipayと物流および小売業界のソリューションを提供するD-storeとのパートナーシップによって実現する。

出典:Alipay+ D-store

このサービスは、東南アジア全域で主要な電子ウォレットとしての地位を築いている。テナント側は、オンラインストアの立ち上げ時間をわずか10分に短縮し、初期投資コストをゼロに抑えることが可能である。「バーガーキング」や「Nando’s」(ナンドーズ)といった著名ブランドが、このソリューションを活用している。

Alipay+ D-storeは、アバランチのWeb3技術と連携し、PoCを通じてこの技術を実践的に試用。Web3ソリューションは、加盟店がユーザーとの新しいインタラクションを促進し、ユーザーを維持し、新たな収益源を生み出すのに役立つと期待される。なお、PoCにおいて、決済処理に仮想通貨を直接使用することはない。

この試みはAvaCloudによって管理されるAvalanche Subnetを利用しており、2段階に分けて概念実証を進めている。第1段階では技術の基礎を固め、第2段階では、フィリピン、シンガポール、マレーシア、タイを含む広範囲にわたり、食品・飲料業界に焦点を当ててPoCを展開し、観光でこれらの国を訪れる中国人を含む1億人以上のユーザーを対象に拡大していく。

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アバランチの利点

Avalanche技術を用いることにより、企業は迅速かつ一貫性のあるブロックチェーン環境を構築でき、カスタマイズが可能なプライバシー設定を備えた独自のEVM(イーサリアム仮想マシン)チェーンの作成が可能となる。サブネットを活用することで、企業はガス代の支払いを代行する形でユーザーの負担を軽減することもできる。

今回の概念実証(POC)の第1段階では、AvaCloudがAlibabaCloudとAWSを組み合わせた「ハイブリッド」モデルを採用し、バリデータはAlibabaCloud上で、RPCはAWS上でAvaCloudを通じてプロビジョニングされる。

AvaCloudの導入により、Alipay+ D-storeのようなプラットフォームや他の企業は、Ava Labsに作業の一部やメンテナンスを委託することで、最小限のコストと労力で、迅速にWeb3機能を実装できる。

アバランチの企業導入は加速しており、韓国の大手ゲーム開発会社ネクソン(NEXON)は、Ava Labsとの提携を通じて、人気RPG「メイプルストーリー」のブロックチェーン上でのバージョンの開発を進めると発表した。

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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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