ワールドコイン開発元、OpenAIらとの提携を検討か=報道
ペイパルやOpenAIとの提携模索か
暗号資産(仮想通貨)ワールドコイン(WLD)の開発企業Tools For Humanity(TFH)は、決済大手ペイパルやOpenAIと提携交渉を行っている模様だ。ブルームバーグが25日に報じた。
報道によると、OpenAIがワールドコインにAI(人工知能)によるソリューションやサービスを提供し、将来的に相乗効果を生み出していくことが議論されている。
なお、ブルームバーグは、提携の詳細はまだ不明であり、具体的な計画も出ていないようだとも伝えた。
ワールドコインは個人認証技術を基盤としたベーシックインカムの構築を目指す仮想通貨プロジェクト。ChatGPT開発で知られるOpenAIと同様に、サム・アルトマン氏が主導している。
ベーシックインカム(基本所得)とは、政府が全国民に対して無条件で定期的支給する金銭的な基礎保証制度のこと。
2つのプロジェクトはそれぞれ別個のものだが、アルトマン氏主導が共通していることで、これまでOpenAIの動きによりWLDの思惑買いが起こる事例もあった。
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ChatGPTとは
ユーザーの質問に対し、人間との会話感覚で回答できるように設計された対話型のAIで、OpenAI社が開発。コンテンツ制作、レポート作成、コード設計など用途は多岐に渡るが、プライバシーや著作権の侵害など懸念事項も多い。
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今年夏に「World Chain」立ち上げ予定
The Blockによると、WLDの流通供給量は1億9,850万枚、時価総額は約9.3億ドル(約1,480億円)となっている。23日には、WLDトークンのプライベートセール計画が発表されたところだ。
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また17日には、イーサリアム(ETH)のレイヤー2上で、独自のブロックチェーン「World Chain」をローンチする計画が公表されている。OPメインネットのスーパーチェーンエコシステムの1つとなる。
今年夏に立ち上げられる予定のこのチェーンは、World IDの個人証明を活用するために、ワールドコインのプロトコルと統合される見込みだ。
また、誰にでも利用できるよう開かれたネットワークであり、個人認証された人間は優先的にブロックスペースを取得したり、カジュアルな取引に使うガス代(手数料)を受け取ることが可能となる。
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アジア初、東京にオフィス開設
OpenAIは14日、アジア初の拠点として東京にオフィスを開設すると発表した。日本の企業に、日本語に最適化されたGPT-4カスタムモデルの提供を開始しているところだ。
OpenAIは一例として、英語学習アプリ「Speak」がカスタムモデルを採用し、ユーザーが間違えた際に行う指導説明が2.8倍速くなったことを挙げている。日本ではダイキン、楽天、トヨタコネクテッドや横須賀市などがChatGPTを導入しているとも述べた。
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