アスターネットワーク、仮想通貨ASTRのバーンを提案 価格が前日比8%超上昇
ASTRのバーンを提案
日本発のブロックチェーンプロジェクト「アスターネットワーク(ASTR)」は4日、ASTRトークンの供給量の5%をバーン(焼却)する提案を行なった。
バーンする数量は3.5億ASTR(50億円相当)。これから3週間の議論を経てガバナンス投票で承認されれば実際にバーンされることになり、市場の供給量が減少することで、ASTRの価格上昇やステーキング報酬の増加につながるだろうと説明している。
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今回の提案を掲載したのは、Astar FoundationのトップであるMaarten Henskens氏。この分のASTRは、ポルカドット(DOT)のネットワークに接続するためのオークション用に割り当てられていた分である。ポルカドットのアップグレードによって、この分のASTRが不要になるため、バーンを行う提案が行われた。
暗号資産(仮想通貨)におけるバーンは、イーサリアム(ETH)やBNBなどに導入されており、市場供給量が減少することによって価格に上昇圧力がかかりやすくなる。今回の提案では、ASTRのステーキング報酬の増加にもつながると説明した。
これからコミュニティが議論し、3週間後に投票を行う予定。そこで承認されればバーンを行うが、承認が得られなければ代替案を考えるという。
ASTRの価格は、本記事執筆時点で前日比8%超上昇(CoinGecko参照)。今回の提案が価格上昇の一因になっているとみられる。
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ポルカドットのアップグレード
ポルカドットは、異なるブロックチェーンの相互運用を実現するプロジェクト。ポルカドットへの接続を希望する個々のブロックチェーンは、DOTトークンを使用して、接続する枠を獲得するオークションに参加する必要がある。
アスターネットは21年12月、ポルカドットに接続する枠を世界で3番目に獲得。この時にはクラウドローンという仕組みを活用し、コミュニティからもDOTを集め、その代わりに報酬としてASTRを対象のコミュニティに付与していた。今回バーンするASTRは最初、このために割り当てられていた分だ。
ポルカドットはこれから、ネットワークのブロックスペースの割り当て方法を変える「Agile Coretime」という仕組みを導入する計画。アスターネットワークはAgile Coretimeを活用し、コミュニティの合意の下でオンチェーン財源のDOTを使ってブロックスペースを購入していくようにし、クラウドローンに依存しないようにすると説明した。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します