米リップル社、仮想通貨支持の議員候補者を支援する団体に1.6億円寄付

ウォーレン議員の対抗馬を応援

米リップル社は、仮想通貨反対派のエリザベス・ウォーレン上院議員に代わり、暗号資産(仮想通貨)を支持する弁護士ジョン・ディートン氏が当選することを後押しするスーパーPACに100万ドル(約1.6億円)を寄付した。

献金は5月に行われたもので、15日に連邦選挙委員会に提出された書類により明らかになった格好だ。このスーパーPACは、法律家のジェームズ・マーフィー氏が設立したもので「コモンウェルス・ユニティ・ファンド」と呼ばれている。

スーパーPACとは

特別政治行動委員会と呼ばれる、米国の政治資金団体。企業や業界団体、個人から無制限に献金を集めることが可能。候補者や政党への直接的な寄付・献金など直接的な選挙活動は禁止されているが、広告キャンペーンやソーシャルメディア活動などでの支援を行うことができる。

▶️仮想通貨用語集

民主党のウォーレン議員は仮想通貨に否定的な姿勢で知られる人物だ。

ウォーレン氏が昨年に提出した「デジタル資産マネーロンダリング防止法」は、仮想通貨ウォレットプロバイダー、マイナー、バリデーターなど様々な事業者に銀行機密法による義務を課すものであり、業界へダメージを与えかねないと懸念されている。

マサチューセッツ州の上院議員選挙でウォーレン氏の対抗馬となることを目指すのがディートン弁護士だ。ディートン氏は、仮想通貨の規制動向についてのウェブサイト「CryptoLaw」を運営しており、2021年には、XRPは有価証券であるとする米証券取引委員会(SEC)の主張に異議を申し立てた。

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リップル社は5月にも、仮想通貨支持派の候補を支援するために、別のスーパーPAC「Fairshake(フェアシェイク)」に追加で2,500万ドル(約40億円)を寄付すると発表した。なお、2023年にもこの団体に2,500万ドルを寄付している。

フェアシェイクは、仮想通貨に友好的な候補者を支援するスーパーPACだ。米大手仮想通貨取引所コインベースも今年、この団体に2,500万ドルを寄附している。

その他、米大手ベンチャーキャピタル企業アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)や仮想通貨取引所ジェミナイを率いるウィンクルボス兄弟など様々な方面からの献金により、フェアシェイクの選挙資金は6月時点で1億6,000万ドル(約250億円)に達しているところだ。これは政党の運営するファンドの規模に匹敵する。

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トランプ前大統領にも資金集まる

ウィンクルボス兄弟は、6月にドナルド・トランプ前大統領を支持するスーパーPAC「アメリカPAC」にそれぞれ25万ドル(約4,000万円)を寄付。さらに、ビットコインの形で総額3.1億円相当も寄付した。

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トランプ氏は仮想通貨を擁護していく姿勢を打ち出しており、関連業界から選挙資金を集めているところだ。トランプ氏は、シリコンバレーの投資家が集まったイベントで、大統領に就任できた場合「バイデン氏とSECゲンスラー委員長による仮想通貨反対運動を1時間以内に停止させる」と話したと伝えられる。

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一方で、仮想通貨取引所BitMEX前CEOのアーサー・ヘイズ氏は、トランプ氏の仮想通貨支持はリップサービスに過ぎない可能性があるとして懐疑的に見ている。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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