TON上でビットコインの実用性向上へ　24年に新ブリッジ機能のローンチを計画

ビットコインのブリッジ機能

ブロックチェーン「TON（The Open Network）」のプロジェクトは17日、「TON Teleport BTC」というブリッジ機能を発表した。

この機能を提供する目的は、TON上で暗号資産（仮想通貨）ビットコインの実用性を高めること。TON Teleport BTCのローンチは、年内を予定していると説明している。

ブリッジとは

異なるネットワーク間でトークンの移動等を実現することで、相互運用を可能にする仕組みや技術を指す。

TON Teleport BTCはトラストレス（信頼不要）のブリッジで、ビットコインのブロックチェーンとTONとの間で、シームレスにビットコインを送信できるようにする機能。この機能を使ってユーザーは、TON上のDEX（分散型取引所）やレンディングプラットフォームなどで、ビットコインを活用できる。

TONのプロジェクトはTON Teleport BTCについて、中央集権的な仲介者がいないことも特徴であると説明。そして、TON上のビットコインは、実際のビットコインで全て裏付けられるようになると述べている。

今後については、TON Teleport BTCのローンチが、将来的な連携の土台になるとした。TONのプロジェクトはこれからも、真に連携したブロックチェーンエコシステムを構築しようとしている。

TONのプロジェクトがプレスリリースのように引用している「Decrypt」の報道によれば、TONの技術部門のトップは今回の機能について、以下のようにコメントした。

TON Teleport BTCのトランザクションはスマートコントラクトで実行され、TONのバリデータに検証される。

TON上でビットコインを保有したり使用したりすることは、ビットコインブロックチェーン上と同じぐらい安全だ。一方で、手数料がはるかに安価で、利便性が高い。

公式サイトによれば、TONのブリッジはこれまで、ビットコインのブロックチェーンには対応していなかった。

TONは、メッセージングアプリ大手のTelegramが立ち上げ、TON Foundationが引き継いだブロックチェーン。ネイティブトークンはトンコインである。

最近TONは、Telegramと連携していることに加え、タップ・トゥ・アーン（タップして稼ぐ）ゲーム分野の拡大を受けて広く関心を集めている。「The Block」のデータによれば、今月16日に一日のアクティブユーザー数が47万に達していた。

また、「Messari」のデータによれば、トンコインの価格は年初来200%超上昇している。

出典：Messari

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します