イーサリアム現物ETFの初日出来高1550億円超 取引開始に米議員や業界が反応

イーサリアム現物ETFがローンチ

暗号資産(仮想通貨)イーサリアムの現物ETFの取引が、米国で23日から開始した。

「The Block」のデータによれば、本記事執筆時点で確認できる合計出来高は10億ドル超(約1,550億円)。実際に取引が開始され、米議員や仮想通貨業界が反応を示している。

ETFとは

「Exchange Traded Fund」の略。金融商品取引所に上場している投資信託を指し、仮想通貨に限らず幅広い金融商品が取引されている。

▶️仮想通貨用語集

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米仮想通貨取引所コインベースは22日に更新したブログで、「ビットコインに続いてイーサリアムの現物ETFが承認されたことは仮想通貨にとって、もう1つの重要な節目だ。これは、仮想通貨のイノベーションが継続し、規制環境が成熟してきていることを示している」と述べた。

同社は、ビットコイン現物ETF11商品のうち10商品、新しいイーサリアム現物ETF9商品のうち8商品で、カストディアンを務める。

また、仮想通貨肯定派として知られる共和党のトム・エマー議員は「米証券取引委員会(SEC)が方針を変更し、イーサリアム現物ETFを承認したことを嬉しく思っている」とコメント。

そして、米下院金融サービス委員会のパトリック・マクヘンリー委員長(共和党)は「仮想通貨に包括的な規制の枠組みが必要不可欠であることは変わらない。SECは議会と協力する必要がある」と述べた。

他には、Amberdataのブロックチェーンリサーチャーが「長期的には投資家の関心は、ビットコインからイーサリアムや他のスマートコントラクトプラットフォームに移るだろう」との見方を示した。

また、「民主党のジョー・バイデン氏の大統領選撤退は、イーサリアム現物ETFの取引に大きな影響を与える可能性は低いだろう。投資家は短期的にはバイデン氏の政治方針と関係なく、取引を楽しみにしていた」ともコメント。そして「イーサリアム現物ETFの短期的な資金の流れは、ビットコインの時価総額との比率で予想することができる」とも述べている。

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今後の課題

一方、喜びの声だけではなく、今後の課題を指摘する声も上がった。

ETC Groupのプロダクト部門のトップは「イーサリアム現物ETFで1つ残念な点は、ステーキングに関する運用がないことだ」とコメント。そして「イーサリアムへの投資は、ステーキング報酬でキャッシュフローを生み、IT株のような価値を提供することができる」と指摘している。

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しかし、GraniteSharesの最高収益責任者は「様々な特徴、機能、実用性をもつ仮想通貨にとって、イーサリアム現物ETFのローンチは始まりにすぎない」と主張。

「これから仮想通貨が普及していけば、その価値も高まっていくと私は考えている」とし、今後の発展や需要に期待を示した。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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