日韓市場が牽引したXRP(リップル)高騰相場、今後の注意点も考察|仮想通貨(ビットコイン)市況
- XRPの日
- 11月6日の仮想通貨市場は、まさにXRPの日となった。一週間を通してアルトコインに買い戻しが見られるなど、投資家心理が緩和する状況が見られているが、その中でも一際目を引く高騰を見せた。今後の注意点を含め考察している。
仮想通貨市場
11月6日の仮想通貨市場は、まさにXRPの日となった。
5日深夜から6日未明にかけて上昇に転じたXRPは、1日を通して上昇を維持、約2日で50円台から高値64.6円まで23%高と価格を急伸させた。
ビットコインを中心とした閑散相場にある中で底値を足固めをしたXRP/JPYは、レンジ抜けが見られ、bitbankの日足でも200日移動平均線を明確に超えたことで、上値が軽くなった形だ。
直近では、ビットコインキャッシュの急騰で、時価総額上位のメジャーアルトコインが連れ高を見せており、循環物色されている。
また、金融業界によるリップル社との提携関連ニュースが増加していた点や、格付け機関による評価の上昇修正も後押しとなり、SWELL後に反落していたXRPに対し、投資家の買い戻しが相次いだものと思われる。
ビットコイン相場こそ大きな動きは見られないが、bitfinexのL/S比率にてロングがショートを上回りつつある状況や、ビットコインキャッシュの高騰などを踏まえても、相場底打ちとの見方が強く、年初から下落率が加速していたアルトコインの買い戻し傾向も、投資家に一定の安堵感を与えていると言えるだろう。
上記の表でもわかるように、直近一週間ではビットコインキャッシュやXRPの高騰のほか、7日前との比率でもアルトコインが総じて値を戻している傾向にあることがわかる。
相場は日本と韓国が牽引
また、今回の高騰相場で再度SWELL時水準付近まで上昇した出来高は、日本のbitbankが1位で世界シェア13%強(20時時点)、2位と4位にはUpbitとBithumbが続くなど、日韓XRPマーケットが今回の高騰相場を牽引していることも判明。
bitbankは過去にも月間XRP取引高で世界1位を記録するなど、日本のXRP人気を支える代表的な取引所となるが、本日も日本のXRP取引高が急激に増加したことが明らかになった。
相場の注意点
しかし、いくつか注意点もある。
上のチャートでもわかるように、短期的に急騰したことで、日足で買われ過ぎ水準となる「RSI70%」を超えていることで、一時的に上昇の勢いが衰え、売り圧力が強まる可能性は十分にあるだろう。
実際に20時時点では、60円付近まで値を戻している。
RSIとは
投資家の心理状況を表す為に考案されたテクニカル指標。このRSIの数字が高いと「買われ過ぎ」、低いと「売られ過ぎ」となり、相場の強弱を教えてくれるテクニカル指標で、株式の世界では一般的には70%以上だと買われ過ぎ、30%以下になると売られ過ぎと言われている。
XRPが時価総額2位に浮上
また、今回の高騰相場を受け、3位XRPが2位ETHを抜き、10月初め以来初となる2位に一時返り咲いていた。(20時時点では再度2位がETHに)
注目したい点は、このETHとXRPの時価総額2位を争う攻防戦だ。
10月初めまで上昇相場になったXRPは、一時ETHを抜いたものの、その後時価総額を意識するように2位攻防戦を展開、ドミナンスでも均衡する場面が見られた。
今回も、2位に返り咲いた直後に3位陥落する動きを見せており、ドミナンスの推移は少なからず意識されている可能性が高いと思われる。
2位に返り咲いたタイミングと、日足RSI70%に到達タイミングが重なっているが、今後の価格推移で同様のドミナンス推移を継続させた場合は、CoinMarketCapのドミナンス推移にも注目したい。
仮想通貨市場全体の相場は悪い傾向ではない
高騰したXRPとは対照的に、未だ落ち着いた相場を継続しているビットコインだが、相場の方向性としては悪くない。
本日のビットコイン相場は、正午過ぎから上昇、主要抵抗線である赤色ラインも一時頭抜けし、一時73万円まで上昇した。
73万円を抜け、その上の黄色枠の抵抗帯を越えれば、その上に75万付近のラインを狙える主要レジスタンスラインであるため、相場の方向性を見極めていたビットコインにとって良い傾向が見られている。
しかし、73万円ライン抜け後は、大きく上抜けできずに落とされてしまったことから、再度73万円に向かうか、黄色ラインに向けての下落するか見極める必要はありそうだ。
アルトコイン上昇に伴う市場心理の緩和
しかし、時価総額が高く人気も伴うビットコインキャッシュやXRPが高騰、それにつられる形でアルトコインが上昇したことは、歓迎すべき状況にあると言える。
特に年初から続く弱気市場では、ビットコインに相関するアルトコイン相場が、BTCよりも高い下落率を伴う形で、暴落を先導していた背景がある。
市場心理が閉鎖的になる状況は、よりリスク資産的側面の強いアルトコインから逃げる状況を作り出すが、直近一週間の仮想通貨市場の状況はその逆であり、ビットコインに動きがない中、個別銘柄を中心にアルトコイン市場の盛り上がっていることで、いわゆる「投資家心理」の改善兆候が見られている。
年初から総悲観の相場が続いていたが、この盛り上がりを継続する形で、再度市場に活気が戻ってくるかもしれない。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連株
株式市場は、世界経済に影響を及ぼす「米中間選挙(結果)」を控え、商いが減るなど様子見基調が強まっている。
トランプ大統領の共和党が両院を制した場合には、株価が上昇しやすいとされるが、上院・下院で民主党に敗れた場合は、乱高下する可能性もあり、要注意だ。開票作業は7日午後にかけて行われる。
日本経済新聞によると、投資信託の運用資産残高は、日経平均株価が大暴落した10月に約6兆円目減りするなど、10年前のリーマン・ショック以来のマイナスを被っており、投信に投資する個人の懐も傷んでいるため、上値がより重くなっている可能性もある。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連株も弱含みの推移が目立ち、マネックス、フィスコ、REMIXなどが売られた。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します