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金融市場の最重要ファンダ「米中間選挙」目前:ビットコイン価格など仮想通貨市場に与える影響は

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米中間選挙が仮想通貨市場に与える影響は
11月6日に、米中間選挙が行われる。(開票は、11月7日夕方にかけて)本イベントの注目ポイントと、米国大統領選挙やブレグジットなど”予期せぬサプライズ”が発生した場合の、過去の選挙における金融マーケットの反応をまとめている。ビットコイン価格など、仮想通貨市場への影響は。

米中間選挙と仮想通貨

2018年11月6日(火)に、米中間選挙が行われる。(開票は、日本時間7日昼〜夕方にかけて)

アメリカの中間選挙は、「強い米国の復活」を掲げてきたトランプ政権の2年間に対し、米国民の審判が下されるいわゆる”信任投票”の意味合いを果たすほか、次に控える2020年の「大統領選挙」に向けて、日本を含む世界経済に大きな影響を及ぼす、極めて重要なイベントとなる。

常識に捉われない破天荒な言動で、世界各国の金融マーケットを度々揺るがしてきたトランプ大統領。海外との通商問題でも、時には力技を駆使してでも「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」を貫き、有言実行してきた。

米ウォール街も注視する選挙結果は、米政府政策に幅広い影響を及ぼすことになるため、トランプ大統領の「共和党」が、上下両院で過半数を維持できるかどうかが最大の焦点だ。

選挙結果とその影響

各メディアや調査機関による事前予想では、上院は、トランプ大統領の所属政党である共和党(与党)が、議席の多数派を維持して優勢。

下院では、民主党(野党)が若干優勢との見方が多く、接戦になると見られる。

選挙結果として想定されるのは、以下の3パターンである。

  1. 上院・下院ともに共和党が制する
  2. 上院を共和党、下院を民主党が制する
  3. 上院・下院ともに民主党が制する

パターン1:両院で共和党勝利

パターン1の場合は、最も無難に通過したことへの安堵感と、2020年大統領選挙に向けた任期後半の「経済政策」などの実現期待から、株価は上昇傾向になりやすいとされる。

大統領選挙の前年の株価パフォーマンスは相対的に良好であり、 米証券会社フィナンシャル・ネットワークの調査によると、S&P500などの平均騰落率は、中間選挙後に上昇を見せている。

その一方、トランプ政権に対する抑止力が機能しにくくなることで、諸外国に対する大胆不敵な発言が加速し、保護主義的な通商政策を一段と強めることによる貿易摩擦など、予期せぬ言動で世界経済を振り回す、いわゆる「トランプリスク」に歯止めが効かなくなる恐れも懸念される。

パターン2:上院下院で政党が割れる

民主党が下院を制し、共和党が上院を制した場合、いわゆる「ねじれ国会」が生まれることになる。

財政刺激策などの法案が通過しにくくなったたり、予算成立が難航したりすることで、市場の不確実性を産むことから、内政の混乱が世界経済に悪影響を与える可能性もあるとされるが、税制改革などの目玉政策は任期前半にすでに可決済みであり、事前調査でも「パターン2」になる公算は高いとされるため、市場は織り込みつつある。

ただし、トランプ政権に関わる公聴会が開かれるなど、政情不安を招いた場合はこの限りではない。

共和党が圧勝するケースに比べると、中国との通商協議における貿易摩擦などの緊張が緩和される可能性があることに関しては、ポジティブ要因とされている。

パターン3:両院で民主党勝利

上院・下院ともに民主党(野党)が制する確率は低いとされるが、トランプ大統領の「弾劾動議」に発展する可能性についても指摘されており、その場合は相場が乱高下することになりそうだ。

短期的には、市場から”ネガティブサプライズ”とみなされるリスクが高い。

トランプ政権がレームダック化しかねないとの指摘がある一方、2020年大統領選での再選に向けて、民主党の支持する「巨大インフラ投資計画」が持ち上がる可能性もあるとされ、結果的(中・長期)には、ポジティブに働く可能性もある。

過去の選挙結果とビットコイン価格

過去の選挙に関する金融市場への影響を振り返ってみると、オバマ前大統領への失望感から共和党が圧勝した2014年の「米中期選挙」では、黎明期にあったビットコイン価格は、ほぼ無風だった。

2016年6月29日の「ブレグジット」における英国民総選挙では、各メディアによる事前調査とは裏腹に、イギリスのEU離脱派が過半数を超え、賛成51.9%で可決したことで、ネガティブサプライズとなり金融マーケットが大混乱。

世界同時株安を引き起こし、日本の株式市場では前引け後に多勢が喫したことで、日経平均株価は前日比1286.33円(7.92%)安と大暴落、年初来安値を更新した。

一挙リスクオフに傾いたが、ビットコイン価格は、630ドル付近で堅調に推移している。翌日の日経新聞朝刊は、「法定通貨であるユーロ、ポンドの急落が、行き場を失ったマネーの一部をビットコインに流れ込ませた」と指摘している。

ただし、当時のビットコイン市場規模は、時価総額1兆円程度に過ぎず、2018年11月現在の時価総額12.7兆円(ピーク時30兆円超)を踏まえると、影響は軽微だったと言える。

2016年11月9日に行われた米国大統領選挙では、開票進行時に事前調査で優勢だと伝えられていた民主党候補のヒラリー・クリントン氏の敗勢が伝えられると、トランプリスクが取り沙汰され、株式市場は急落(その後、政策期待で反騰するなど乱高下)。

その際、トランプが掲げていた政策を嫌気され、新興国通貨の「メキシコペソ」が過去最低水準まで急落するなど、市場はリスクオフに傾き、資金逃避先としてコモディティである金(Gold)価格が高騰していた。

当時のビットコイン価格は、約5%の上昇し、約730ドル(77,000円)の価格を付けている。

なお、2013年にユーロ圏のキプロス共和国で発生した金融危機(キプロス危機)では、ギリシャ国債は暴落、預金封鎖が行われ、資金逃避先として非中央集権の「ビットコイン」価格が高騰するきっかけとなった。

このように、過去の例を見ると、デジタル・ゴールドと呼ばれることもあるビットコイン価格に、金融市場の値動きと逆相関するような例も散見されたが、2017年以降は、仮想通貨市場規模の急拡大に伴い、変化の兆しも見せ始めている。

直近では相関関係も

2017年以降、株式(or為替)市場と仮想通貨の両市場に投資している個人投資家が増加の一途をたどり、一定の相関性も認められるようになってきた。

例えば、2008年リーマン・ショックに匹敵する下落幅を見せた「10月の株式相場」において、先物が急落した10月11日の寄り付き直後は、株の大幅ギャップダウンに合わせるようにして、BTC価格が暴落したことは記憶に新しい。

TradingViewのBTCJPYチャート(赤線:BTC価格、青線:日経平均株価)

VIX(恐怖)指数など、投資家心理は金融マーケット全体で連動するほか、信用維持率が急低下した投資家が、株の暴落に耐えるため(あるいはリバウンド狙いの資金捻出のため)、保有する仮想通貨を売却して現金化する投資家が相次いだとの指摘もある。

総括

米中間選挙結果は、11月7日午後〜夕方にかけて大勢が判明する予定だ。

万が一に備え、ロットを落とす事が推奨されるが、無事通過すれば、以下の理由からリスクオンに傾く可能性は比較的高いと思われる。

  • 海外機関の10月売り越し額が、5兆円規模と歴史的水準(将来的な買い圧力)にある
  • 前月は2008年「リーマン・ショック」以来の記録的下げ幅を記録しており、反発時の上値余地がある
  • 例年の年末相場は、株高/仮想通貨高アノマリー
  • 中間選挙が重しとなり、ポジション調整中(買い控え)の投資家が多い

いずれにしても、米中間選挙の結果を受けて、金融市場がどのような判断を下すかは先行き不透明感が拭いきれず、状況次第ではビットコインなど仮想通貨市場の価格もこれに追従し得ることから、日米の株価動向を注視すべきだと言えるだろう。

選挙結果のパターンによってその後のシナリオが大きく変化するものの、米中間選挙を控えて様子見していた投資家が一斉に動き出すタイミングとなることから、年末相場に向けてボラティリティが急上昇する可能性が考えられる。

NHK選挙速報

NHKの米中間選挙速報は、こちら

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