Atariの名作ゲームBreakout、イーサリアムL2「Base」でリリース
BaseとAtariが提携
米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースが支援・開発するレイヤー2ブロックチェーンBaseは10日、ゲーム開発大手Atari(アタリ)による往年の人気ゲーム「Breakout」をBase上でリリースしたと発表した。
アタリによる1976年のアーケードゲーム「Breakout」は、パドルでボールを打ち返し、ブロックを吹き飛ばすゲームだ。Baseのチェーン上でプレイできるようになる。
プレイヤーは、トップを目指して他のプレイヤーと競い合うことが可能だ。最高スコアを獲得したプレイヤーには、レトロな家庭用ゲーム機を復刻した2600+版のゲームコンソール、ギフトカードなど、毎週賞品を獲得するチャンスがある。
また、特別なブロックを壊すと、「Degen」、「Bitcoin」などのスペシャルモードに入り、10秒間ポイントが2倍になる。スコアはすべて、オンチェーンで記録される仕組みだ。
プレイヤーは、このゲームで遊ぶためには、コインベースや、MetaMask、Rainbow、またはWalletConnectなどのウォレットに接続し、0.0015 ETH(約3.6ドル)をかけて「Breakout NFT」をミント(鋳造)する必要がある。
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NFTとは
「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。
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7月には「Asteroids」もリリース
アタリとBaseはパートナーシップを7月に初めて発表していた。この際はまず、クラシックなアーケードゲームのヒット作「Asteroids」もオンチェーンでリリースしている。
これはシューティングゲームで、プレイヤーが宇宙船を操作し小惑星を破壊して先に進んでいくという内容だ。
「Breakout」と「Asteroids」のオンチェーンリリースは、Baseが開催するデジタルフェスティバル「オンチェーン・サマー」の一環でもある。これはクリエイターや開発者が、Baseブロックチェーンの可能性を探索するイベントだ。
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アタリは2020年時点ですでにブロックチェーンに注目していた。一例としては、ブロックチェーンゲーム・プラットフォームのEnjinと提携して、仮想ファッションのNFTをリリースするなどしてきた。
なお、日本国内ゲーム大手のスクウェア・エニックスもブロックチェーンゲームに参入している。1万点のNFTにゲームユーティリティを加えたNFTエンターテインメント「SYMBIOGENESIS」の2章は、イーサリアムL2「Arbitrum One」を採用した。
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